研究紀要第49号 「登校拒否タイプ別治療方法の研究」 -034/038page

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本人に対するカウンセリング

指導方針とのかかわり方

両親に対するカウンセリング

1〜2

4

○ 現在の状況について,自由に話してもらう。
身体症状―頭痛,胸が苦しい,動き,脱力感,手足の筋の硬直など。
◎ 福医大神経精神科の診察をすすめる。
◎ 表情が硬く,アイコンタクトがとれにくい。
◎ 諸検査の実施。
○ 医学的諸検査を受けさせ,今後の治療(指導)方針を確立する。
○ 現在の症状,諸検査の結果等を説明し,医大での診察をすすめる。
3〜6

5

◎ 生育歴について話させる。特にエピソードについてくわしく話させる。その結果,エピソードごと
に母親が登場し,問題の解決に当たっていることに気づく。
○ 家族の人間関係,各自の部屋の位置などについて話させる。役割のまずさに気づく。
◎ うつ状態が高くなったり,低くなったりする。
◎ 男性像のゆがみ(父親像の弱さ)がみられる。
○ 生育上の問題の発見につとめる。
◎ 生育上での親(母)のかかわりのまずさについて気づき,直す方向で考えさせる。


○ 父親のかかわりについて不満をもらす。(母)

7〜10

6

◎ 身体的諸症状が消えてきているが,不眠は改善されない。
◎ 母親に反抗し,時々パニックを起こす。
◎ 自律訓練法(AT)を始める―簡便法。
◎ 無気力で何事にも積極的にとり組もうとしない。
○ 巨人軍,ツービートなどのテレビが好き。
○ 父親が積極的に家庭中の話し合いにかかわろよう指導するが,なかなか動こうとしない。家人(妻
など)に対する遠慮のようだ。

◎ 母親に反抗をおそれず善悪のけじめをしつけるよう指導する


◎ 父親も巨人軍のファンなのでそのことで話をするようにすすめたが,実行しない。

11〜14

7

◎ 家族との話し合いがない。
◎ 夜,なかなかねつかれない。朝起きたくない,夢を多く見る。
◎ バウムテスト実施―退行,不安の抑圧,依存欲求が強い,自己顕示性が強い。
◎ 表情が明るくなり,笑う。
○ 母親の子供に対するかかわりは良くなっているが,父親はあまり変化しない。
◎ 父親は問題から無意識ににげているようだ。
○ 父親は本人と別のテレビで野球を見ている。あまり家族とかかわろうとしない。積極的に家庭内の 人間関係にとり組むように話す。


○ 母親とはよく話をするが,父とは話さない。
15〜15

8

◎ キャッチボールにさそう。絶えずまわりを気にしていて,プレーにならない。対人不安が高いよう である。
◎ カラーテスト実施
○ 積極性を育てる努力をする。
 

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