研究紀要第49号 「登校拒否タイプ別治療方法の研究」 -035/038page
回 本人に対するカウンセリング
指導方針とのかかわり方
両親に対するカウンセリング
15〜16 8
月
自分に対する要求が高く、ひどくつかれる。人からの評価をおそれている。
◎ できるだけ外出するように話す。17〜20 9
月
◎ エゴグラム実施(C優位―特にAC優位,A未熟)カウンセリングを通じてAを育てるように努力する。
◎ 一日の日課表をつけ始める。
○ 家族旅行に出かける。
◎ アイコンタクトもとれ,笑顔が多い。エゴグラムについて
・親の自我P―父親的自我CP〜きびしい、母親的自我NP〜やさしさ
・大人の自我A―理論的
・子供の自我C―自由な子供的自我FC、順応した子供的自我AC◎ 両親に対し,なるべく多く,社会のしくみなどを話題に話しAを育てるよう努力をたのむ。
21〜23
10
月
◎ウイロビーテスト
◎恐怖心調査表(FSS)
◎ ATを実施し,系統的脱感作をはかる。
◎ 登校の準備を考えて,本人の希望で学習塾へ行き始める。
◎ 生晴時間が昼型になってくる。
―ウィロビー値86,不安や恐怖を起こす項目が多く,強い。
―「非常に」の項目11,「相当」の項目18で,不安や恐怖が強い。(他の人からどう思われるか、批判される.排斥される.からかわれることの不安が大きい。)
◎ ATを中心に系統的脱感作を進める。
◎ 対人接触をはかりながら,脱感作をすすめる。
◎ 対人接触の機会をなるべく多く作るように話す。24〜25
11
月
◎ 学習塾で友達ができ,少し話ができるが,心身ともに大へんつかれるとぐちをいうが,やめるとはいわない。
◎ AT,系統的脱感作を続ける。女性の友達については,あまり不安を感じない。
○ 疲労に負けずがんばるようはげますとともに,人間関係について広い視野をもてるように話す。
○ 学習塾でのつかれをぐちってもあまり気にせず,過保護にならないように注意する。
26〜27 12
月
◎ 生活時間が安定し,完全に昼型になる。夜も不安がなく眠れる。
◎ 男の人たちの目が気になる。
◎ ATを積極的に行う。大変おちつく。
◎ 父親に積極的なはたらきかけを強く指示する。28〜29
1
月
◎ 男の人たちの目が気になるのは思春期の女性では当然のことで,だれでも同じであることについて話し合う。
○ 学習塾で女性の友達と楽しく話ができる。
○ 生活時間は安定し,家庭学習の時間もとれる。
◎ 母の夕食準備の手伝いを始め
◎ 友達との話を通じて相手の立場を理解できるようにさせる。
○ 手伝いをどんどんさせ仕事を通じた人間関係作りをすすめる。◎ 学校の近くまで自転車で出かける。日曜日でだれもいなかっ
◎ 学校に物質的,視聴覚的面から接触させ慣れさせる。