研究紀要第50号 「学校経営改善に関する研究 第2年次」 -039/071page

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ると回答しているのは17%にとどまり,反省・評価はされるが指導法や指導計画の改善に結びついてはいないとする回答が75%を占めている。

これまでの調査結果から,広地域カリキュラムに依存しながらも,授業の実践の途中で,計画的組織的に取り組もうとする具体的な見通しをもつことが望まれよう。

〈問題点〉

教育課程編成段階における計画・組織が実施(年間指導計画の作成)における具体的な作業や実践に結びつかず,組織的・計画的な活動に断絶がみられる。

新教育課程の趣旨を生かそうとする意識の高まりはあるが,実際の授業(週指導計画の作成と活用)にはずれが見られ,教師の創意工夫による指導法や指導計画の改善までには至っていない。

2 教育課程の評価

教育課程経営における評価過程について,組織化・計画化・調整化の三つの観点から見直した場合,次の具体的な3点にスポットを当て,調査集計結果をもとに考察を加えながら,問題点を明らかにしていくことが妥当てあると思われる。

教育課程評価に対する教育現場の意識はどうであろうか。
教育課程評価のための組織や,その活動の実際はどうであろうか。
教育課程評価のための計画や,その推進の状況はどうであろうか。

(1) 教育課程評価に対する教育現場の意識

このことについて,次の三つの設問及び集計結果から考察し,問題点を明らかにしていきたい。
ア 教育課程評価に対する意識(中学校)―問(1)
イ 教育課程評価の意義理解(小・中学校)問(2)
ウ 教育課程評価の意義理解(中学校)――問(3)

問(1) 教育課程評価に対する職員の意識はどうですか。一つ選んで下さい。


ア 教育課程評価に対する意識は高い。
イ 教育課程の評価に対する意識はやや高い。
ウ どちらともいえない。
エ 教育課程の評価に対する意識はやや低い。
オ 教育課程の評価に対する意織は低い。

〈集計〉
項目
中学校 8 31 47 14 0
N=36
 100%

問(2) 教育課程の評価はどうして必要なのですか。二つ選んで下さい。


学習指導の方法を改善するために必要である。
地域・学校・児童生徒の実態に応じて改善するために必要である。
次年度の教育課程編成に生かす資料を得るために必要である。
教育課程の実施状況を評価するために必要である。
児童生徒の変容を測定するために必要である。
その他

〈集計〉
項目
小学校 36 36 71 49 8 0
中学校 45 39 78 19 11 8


N=106
N=72
 200%

問(3) 教育課程の評価の必要性について,あなたの考え方に近いものを一つ選んで下さい。


ア 学習指導の改善に資するため。
イ 地域や学校・生徒の実態に応じた教育課程に改善するため。
ウ 次年度の教育課程の編成の資料を得るため。
エ 生徒の変容を測定するため。
オ 評価などを必要としない。
カ その他

〈集計〉 (教員対象)
項目
中学校 31 27 19 19 2 2
N=100
 100%


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