研究紀要第51号 「学習指導の個別化 個に応ずる研究」 -048/080page

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(2) 研究主題の解決策

[1] 前提条件

ア. 生徒一人一人の特性や学力等の実態を把握することにより,個に応じた働きかけができるように,下記の資料を活用する。

イ. 生徒一人一人の知識・理解の定着度合いを踏まえて,言語活動の状況に応じられる基礎・標準・発展の三種類のコース別学習課題を準備し,それぞれのレベルでの個別指導を行う。(分枝型学習)

[2] 解決策

□1 「学習のめあて表」により,毎時のめあてと,その学習に必要な予習的課題として,目標に迫るための既習事項を与えておく。

□2 生徒一人一人のつまずきの原因がわかるような,本時のねらいに即した適切な形成的評価問題を補説問題とセットで行わせ,それぞれの到達度に応じたコース別学習課題を選択させ,その実施を通して,個別的な指導・援助をする。

□3 自己評価や反省を「自己評価票」に記録させ,教師のコメントによる指導において個に応じた働きかけをし,お互いの人間関係を深めるとともに,学習意欲の向上につなげるように配慮する。

(3) 研究の方法と計画

研究主題の解決策の効果を判定するための方法と計画は次のとおりである。

[1] 本研究は,福島県教育センター「学習指導の個別化に関する研究」のプロジェクトチームによる実証研究とし,一検証授業を推進するために次の協力校,協力委員を委嘱する。

[2] 題材名,対象学年について

[3] 検証授業の期間について

この期間に,3回の授業研究を実施し,「個の特性を生かす」働きかけや「個に応ずる」働きかけなどを行い,そのあり方について研究する。

なお,この授業研究は,観察の観点を明示した「2−1−2方式の授業研究」(福島県教育センター紀要39号)によって実施する。

[4] 学習指導カードについて

生徒一人一人の特性や,英語の学習に対する取り組み方,学力の実態などを把握し,個に応じた働きかけをするための指導資料として学習指導カードを作成する。そのために下記の調査を実施する。

以上は,8月下旬までに完成する。

[5] 抽出児について

上,中,下位からそれぞれ男女各1名ずつ抽出児を選び,3回の授業研究の中で,この生徒たちを中心に観察を進める。

[6] 解決策の効果の判定について

次の調査・検査を事前と事後に実施し,その結果を比較して,解決策の効果を判定する。

[7] 研究のまとめと紀要原稿執筆開始
       昭和57年12月上旬から
[8] 紀要原稿完了
       昭和58年1月下旬
[9] 紀要完成
       昭和58年3月


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