研究紀要第52号 「教育課程の実施に関する研究」 -012/090page

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音読が工夫されることになる。文の種類が内容によっても,例えば,説明文や対話文,物語,劇,手紙形式などの文によっても,読みの調子が異なってこよう。

指導に当たって,次の点に留意したい。

[1] 文の意味とともに精神をしっかりくみ取らせる。
[2] 発話の音調や抑揚を生徒に工夫させる。
[3] あまり細い指示をしないで,のびのび読ませる。
[4] Teaching procedureの後半に位置して活動させることがよい。

Margaret Bourke-White was a famous photographer in America.She took a lot of dramatic pictures in her life.
When she was a college student,she liked to take pictures.Her friends liked her pictures very much.Almost al1 of them said,“Someday you'll become a really good photographer.”
“Yes,”she said,“I want to become a photographer.”
(New Prince English Course 2,Lesson 10)

1.復習

(1) テープを聞く。(ポーズ,ストレス,イントネーションに注意させる。)
(2) 教師またはテープに続いてchorus readingをする。(文の内容が表現できるように音読させる。)
(3) Q and A,T or F

2.新教材の導入並びに展開


(1) 重要文型導入と練習

I want a watch.
I want to buy a watch.→[1]
※[1]の文について導入し,理解させてから各生徒にI want to 〜.の文を用いて,身近なことを自由に表現させる。

(2) 新出語句の導入(文中で理解させる。)

(3) 新教材文の口頭導入

(4) テープを聞く。(Native speakerの範読を内容をとらえながら聞く。)

(5) 内容のあらましをたずねる。(日問日答)

[1] マーガレットバークホワイトさんは,どんな人でしたか。
[2] 彼女は一生のうちでどんな写真をとりましたか。
[3] 彼女は大学生の時,何が好きでしたか。〈以下略〉

(6) 教師の読みに続いてchorus readingをする。

(7) 個人読み

※文の意味や内容を確認しながら音読,又は黙読させる。

(8) 内容確認のための英問英答

[1] What was Marget Bourke-White?
[2] Did she take a lot of picture in her life?
[3] What did she like when she was a college student?
〈以下略〉

(9) 理解した内容が音読で表現できるよう指導し,練習させる。

(10) 指名読みをし,その感想を発表し合う。

3.整理

(エ) 書かれていることの内容を全体としてまとめて読み取ること。

書かれていることの内容を理解するのに,とかく部分的に内容をとらえようとする傾向があり,書かれていることの内容の全体を見失う傾向がみられる。もちろん,読み取ることの過程の一部として,時には一語一句,あるいは一文ずつ順を追って読み取ることも必要であろうが,最終のねらいとして,内容を全体としてまとめて読み取ることが大切である。このような読みの指導に際しては,平素から次のようなことを基本におさえるようにしたい。

[1] 意味学習を形式学習に先行させる。
[2] 文章→文→語句の順で読解させる。


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