研究紀要第55号 「学校経営改善に関する研究 第3年次」 -037/089page
ス 単なる平均という処理方法は疑問である。
セ 記入者の条件 (性別,年齢) を記入する欄がほしい。
ソ 学期ごとのものがほしい。
タ 項目により範囲の大小があるのではないか。
チ 具体的な記述欄を設けるとよい。以上のように,「教育課程評価票(試案)」による方法は従来一般的になされてきている「文章記述」などの方法よりも,効率的であり,かつまた,客観的なデータが得られるなど望ましいという感想が多かった。
しかしながら,ごく少数ではあるが,この自由記述の中でもよりよい教育課程の評価を目指す積極的な考えや指摘があったわけで,「教育課程評価票(試案)」の作成にあたって評価の観点を洗い直すこと,「教育課程評価票(試案)」のよりよい活用のしかたまで示さなければならないと思われる。更に,本年度は,小学校4校,中学校4校の計8校の研究協力校並びに研究協力員8名を委嘱し,下記のような「教育課程評価票(試案)」の試行に関して意見や感想を求め,これまでのものとあわせ検討を加えることにする。
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研究協議資料
研究協力学校名◇「教育課程評価票(試案)」の改善上の諸問題について
○当教育センターの「教育課程評価票(試案)」の試行にともなうご意見や感想を次の観点からご回答願います。
(1) 本評価票(試案)の使用による教育課程の評価と貴校が従来実施してきた方法による評価との比較について
(2) 本評価票(試案)の評価領域のとらえ方や評価観点の表現などについて
(3) 本評価票(試案)による評価実施後のプロフィールからみて,貴校の実熊によく合致していると思われる項目について
(4) 本評価票(試案)による評価結果と教育課程編成・実施への活用について
(5) 本評価票(試案)の自校化の工夫について
(6) 本評価票(試案)使用後の全体感想及び改善に対する要望などについて
※回答内容の要約
(1) 本評価票(試案)使用による教育課程の評価と貴校が従来実施してきた方法による評価との比較について
○本評価票について
ア まんべんなく評価できる。
イ 全体像が把握しやすい。
ウ ある程度客観的な評価ができる。
工 評価項目はきめ細かで全領域にわたっている。
オ 教育課程に対する先生方の意識の高揚に役立つ。
カ 教育課程改善に大きなはたらきをする。
キ 項目が具体的,合理的で,評価の「要素」と観点が分かりやすく設定してあるので使いやすい。