研究紀要第55号 「学校経営改善に関する研究 第3年次」 -038/089page
ク 動態的・総合的評価ができる。
ケ 量的にやや多く,個人に記入を任せると形式的かつ,ルーズになる傾向がある。○従来実施してきた方法
ア 文章記述で主観的になりやすかった。
イ 成果についての評価だけにかたよりがちだった。
ウ 毎学期行ってきたが評価項目のきめこまかさがなかった。
工 大ざっぱで文章記述の方法だった。
オ 評価項目がD,Sに偏りがちでP段階が少なかった。
カ 努力事項の反省を通し.全体を概括的に評価してきた。
キ 努力目標達成進度表によってやってきた。
ク 小グループによる共同評価を行ってきたがその方がよいのではないか。
ケ 断片的,部分的評価であった。以上のように,本評価票の使用にあたっては共通理解をした上で個人評価にあたるとか,小グループなどに分け,意味理解をしながら評価していくことなどが必要と考えられる。
(2) 本評価票(試案)の評価領域のとらえ方や評価観点の表現などについて
ア 評価しやすい表現であり,この程度でよい。
イ やや多めであるが具体的でよい。
ウ Pの段階がやや抽象的ではないか。
工 要素を細分化していいものと細分化しなくてよいものがあると思う。
オ 日課表についてはどうなのだろうか。
カ 観点のポイントが複数になる場合,どれに重点をおくかによって個人的な解釈の違いが出るのではないか。
キ 表現の中に,若干,分りにくい抽象的なものがあり,理解に手間どるところもある。ウ,工,カ,キについて検討する。
(3) 本評価票(試案)による評価実施後のプロフィールからみて,貴校の実態によく合致していると思われる項目について
ア 指導計画
イ 授業活動の実際
ウ 創意を生かした教育活動
エ 生徒指導
オ 研究・研修
カ 本校の弱点などと一致
キ 教育目標
ク 教育課程および教育課程の評価
ケ 健康・安全に関する指導
コ 学年・学級経営このように,ほぼ,全領域にわたって合致しているとの意見が多かった。
(4) 本評価票(試案)による評価結果と教育課程編成・実施への活用について
ア 従来の方法だけだと,どうしても主観的な評価の面が多く,改善,修正を図る資料としては不十分であった。
イ 本評価票による客観的な評価結果により,劣っている点の十分な話し合いと改善策を講じることができた。とくに劣っている点についてはだれもが納得し改善への意欲を高めた。
ウ 今後,努カしなければならない点が明確になった。
工 各教科経営計画作成にも生かすようにした。