研究紀要第55号 「学校経営改善に関する研究 第3年次」 -065/089page

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○ 指導計画と授業のズレ、または指導方法の改善のための資料収集に焦点を当てた場合

 教育課程改善のための評価は,学期末または学年末に行われるのが,これらの評価に当たっては日常の評価活動による資料を生かすことが大切である。
 「道徳の時間」を例にして考えてみれば,道徳の時間のねらいを達成するための指導計画や指導方法が適切であったかどうか評価し,日々の授業の改善に役立てるとともに,次年度への改善資料・とすることが大切である。日々の授業の中で,どのような評価活動を行うのがよいか,いくつかの例をあげてみる。


各教科の評価の計画

1. 評価のねらい
 指導をより充実し,好ましく進展させるために,指導(学習)と評価の機能化をはかる。

2. 評価の観点
(1) 指導計画について

1.教科の特質につい,具体的な指導目標,指導内容,学習活動,学習過程,資料,指導時間の配当などが明らかにされている。

2.各教科の目標の達成を目指し,児童,学校及び地域の実態に基づいて,特に重点を置いて指導すべき内容が明らかにされている。

3.基礎的・基本的事項を明らかにし,発展的指導が行われるようになっている。

4.低学年では,教科の目標,指導内容を効果的に達成するのに合科的指導が考慮されている。


(2) 指導方法について

1.一人一人の児童が,学習に興味や関心をもち,主体的に学習を行うよう配慮されている。

2.学習指導においては,発問の的確性,資料提示のしかたや順序の適切性,学習の形態や話し合いのさせ方,時間配分が的確に行われている。

3.指導の効果を高めるため,教育機器の活用の場と機会が計画的に行われている。


3. 評価の方法

(1) 教科別の評価観点や学習指導の評価観点を作成し,授業を通し指導者自らの確かめを行い指導の充実をはかっている。

(2) よりよい評価観点づくりを目指し,授業研究を行い,授業記録をとり検討している。

(3) 指導方法とともに評価のし方を授業を通して研究する。評価のし方の視点は,1.教育活動の開始以前に,その活動を最も適切にするために必要な評価 2.指導中において,その活動を最も効果的にするために必要な評価 3.教育活動が一段落した時点で,その活動の成果を把握するために必要な評価 4.その活動の外側に立ち,活動のあり方に改善を加えるために必要な評価などである。


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