研究紀要第55号 「学校経営改善に関する研究 第3年次」 -067/089page
理科の評価
1. 評価のねらい
個々の児童の学習成果や児童全体の進歩の程度を知り,事後の指導の在り方についての資料を得て,これを手がかりとして指導計画や指導方法に改善を加えて,指導の効果をより一層高める。
2. 評価の観点
(1)指導計画について
1. 学校の教育目標との関連を図り,指導要領に示されている目標を検討し,指導内容の展開と系統が考慮されている。
2. 学校や児童の実態に即して具体的な到達点や強調点を明確にし,基礎的な内容の重点化が図られている。
3. 単元の配列に当たっては,互いに関連して学習経験が有効に生かされ,指導が深められるように,その順序が考慮されている。
4. 安全管理と安全指導について,平素から対策を講じ,事故を未然に防ぐように配慮されている。
(2)指導方法について
1. 目標達成のため望ましい指導形態が工夫されている。
2. 事物・現象に親しませ,感覚を生かし,進んでとりくむように指導されている。
3. 教材・教具は目標や児童の実態を考慮して準備され,効果的に活用されている。
4. 学習にともなう事故を予想し,安全についての適切な配慮・指示がなされている。
3. 授業の展開と評価の観点 [事例] 電じしゃく
探究の過程 学習活動 評価の観点 問題と予想 仮説と推定
前時の確認 予想・推量・仮説
○学習の目標が児童各自に明確化されているか。 ○学習のレディネスを考慮して計画されているか。
検証する 条件の統制
仮説の修正
結果の整理
観察する 測定する
条件の対比
検証推論
○条件・方法・装置などの共通理解ができているか。 ○適切なときに発問したり指示を与えているか。
○学習中の事故防止や安全について配慮されているか。
○児童の興味や関心を高めるように考慮されているか。
結果の解釈 表現と伝達
規則の発見 図示・文章化
○予想・仮説と検証結果を結びつけて考えさせているか。 ○一校時の学習として,学習の量は適切であったか。