研究紀要第58号 「教育課程の実施に関する研究」 -004/076page

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導の効果を評価するのであるから,目標を整理すると,傍線1(丸囲み),2(丸囲み),3(丸囲み)のまとまりととらえることができる。そして,1(丸囲み)を基本的なものと考え,これを前提として目標から下ろした評価の観点は,次の二点である。

 ・ 心身の調和的発達と個性の伸長

 ・ よいよい生活を築くための自主的,実践的態度

 以上の基本的な評価の観点をふまえ,特別活動の内容である児童活動,学校行事,学級指導について,それぞれの活動特性に基づく評価の観点の具体化を図る必要がある。

(2) 指導要録における特別活動の評価

 今回の指導要領の改訂により,「事実の記録」を発展的に解消し,「特別活動の記録」欄が新設された。更に,特別活動の目標に照らして,児童の活動を総合的にみた観点すなわち「1活動の意欲」,「2集団への寄与」の観点による評価を行うことになったのであ る。

 この関連を図示すると,
関連図
 のように表すことができる。

 そして,活動の意欲は「児童一人一人の活動意欲や態度」,集団への寄与は「個の集団へのかかわり方や働きかけ」に焦点を当て,更に指導要録の観点の趣旨にのっとり,多面的,総合的に評価する必要がある。

(3) 特別活動の目標と学級会活動の評価との関連

 特別活動の目標分析からの評価の観点と,それにかかわる指導要録における評価について述べてきたが,更にこの二つを柱として特別活動の各内容の評価を行う。

 学級会活動は,特別活動の目標を下ろし「学級会は,学級の全児童をもって組織し学級生活における諸問題を話し合い,その解決を図る活動及び学級内の仕事の分担処理に関する活動を行うこと」と示されている。すなわち,学級会活動は,児童一人一人が学級の一員としてそれぞれの役割の受け持ち,みんなで学級生活の向上発展を目指して,自発的・自治的に活動するものである。

 したがって,学級会活動の評価をする場合には,児童の自発的・自治的活動であるから,自分たちのカで問題を発見しその解決のために計画し,運宮のために役割分担し,実践したというところまで考えなければならない。そして,児童の活動した成果についての評価も大切であるが,その活動の過程や児童が自主的に努カしていることをとらえて評価することも大切である。

3.学級会活動の評価の観点

 評価をするためには,各活動内容についてそれぞれ評価の観点を設定しなければならない。ここでは,その例をあげてみる。

(1) 指導計画の評価

1)指導計画の全体的な評価の観点

学級会活動の指導計画については,学級会活動が児童の自治的な実践活動であるということを基本に考えると,指導計画を固定的なものとしてとらえるべきではなく,あくまでも児童が問題を発見し,解決して いくところにあるということを受け止め作成されるべきである。

 つまり,指導計画は児童が自ら具体的な活動を想定し,実施計画を立て,活動をするための基本となるものであり,児童の自発的・自治的な活動を援助する役割を果たすものであると考えたい。そして,その評価は,指導計画の基本的な要件が満たされ


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