研究紀要第58号 「教育課程の実施に関する研究」 -009/076page
<考 察>
1(丸囲み) 学年段階に応じた学級の特性が考えられてるか。
議題の配当とも関連があるが,調査した52校の中で,議題をすべての学級会の時間に配 当している学校が,半数以上もあった。それをそのまま学級会の議題として取り上げるこ とが多いため,半数近くが学級の特性を生かしにくいと解答したものと思われる。
自発的,自治的活動を目指す学級会活動の中で,学級の独自性が生かされなくては,目 標に迫ることが難しいと思われる。
2(丸囲み) 話し合いの活動,係の活動,学級集会の活動の内容のおさえ方は適切であるか。
各活動の内容のおさえ方はおおむね適切と思われるが,各活動の時間配分にはばらつき がみられ,特に集会活動は,低学年では学期2,3回,中学年では年間4,5回,高学年は年間3,4回を目安としているが,それ以上実施している学校もみられた。
3(丸囲み) 毎週の時間割に位置付けられているか。
どの学校も日課表に学級会と明示され,適宜の曜日に固定されているため100%という結果が出た。
しかし,グラフには表れていないが,年間の予定時数を35時間としている学校は,1校だけであった。その他の学校は,学級会と単位時間の学級指導を交互に実施しており,大部分は20時間程度であった。ここで留意しなければならないことは,20時間という範囲内で,いかに目標に迫るかということである。それぞれの学校,学級の実態に応じ,先生方の創意ある指導のもとに,少ない時間を有効に活用してほしいところである。
4(丸囲み) 児童の自発的,自治的範囲は適切におさえら