研究紀要第58号 「教育課程の実施に関する研究」 -034/076page
ら65年までの間に使用する「第三次改定,日本人の栄養所要量」 (以下第三次改定と略記)が発表された。そこでこの「第三次改定」の算出基礎をもとにして,個人の体位にあわせた各栄養素所要量を算出した。
ここで1日の生活活動は,従前の栄養所要量では労働に伴う身体活動によるものとして労作強度が4段階に区分されていたが,今回の改定では生活時間などをもとにし総合的に判別されている。そこで,まず新しい観点として打ち出された生活活動強度の区分を表1に掲げる。
1) エネルギー所要量(A)の算出
ア 1 歳未満
0か月〜 A 1 W×120kal
2か月〜 A 1 W×110kal
6か月〜 A 1 W×100kalイ 1 歳以上
ただし
W :個人の体重(Kg)
B 1 :生活活動強度別に補正された基礎代謝量(Kal/日)で次の式によって計算される。
B 1 = W x C 1 x ( l+G )表2 日本人の基礎代謝基準値
年齢(歳) 男 女 1〜 60.2 60.3 2〜 59.5 59.5 3〜 57.7 57.0 4〜 54.4 52.8 5〜 50.8 48.4 6〜 48.5 45.9 7〜 45.5 42.9 8〜 42.5 40.2 9〜 39.6 37.5 10〜 37.2 35.4 11〜 35.2 33.2 12〜 33.2 31.3 13〜 31.2 29.6 14〜 29.5 27.9
年齢(歳) I II III IV 男 女 男 女 男 女 男 女 15〜 27.5 25.7 28.0 26.2 28.6 26.7 29.2 27.3 16〜 26.6 24.6 27.1 25.1 27.7 25.6 28.2 26.1 17〜 25.8 23.9 26.4 24.4 26.9 24.9 27.4 25.4 18〜 25.2 23.6 25.7 24.1 26.2 24.6 26.8 25.1 19〜 24.6 23.4 25.1 23.8 25.6 24.3 26.1 24.8 20〜 23.7 22.7 24.2 23.2 24.6 23.7 25.1 24.1 30〜 22.7 21.6 23.1 22.0 23.6 22.5 24.1 22.9 40〜 22.0 20.7 22.5 21.1 22.9 21.5 23.4 22.0 50〜 21.9 20.5 22.4 20.9 22.8 21.3 23.2 21.7 60〜 21.6 20.4 22.0 20.9 22.5 21.3 22.9 21.7 70〜 21.2 20.4 21.6 20.8 80〜 20.5 20.4 20.9 20.8
なお,I・II・III・IVは生活活動強度である。○ C 1 は基礎代謝基準値(kcal/kg/日)で表2に示す。
○ Gは基礎代謝基準値の補正率で表3,表4に示す。
x :生活活動指数(表3,表4)
:食物の特異動的作用による増加分表3 生活活動強度別の基礎代謝基準値補正率(G)および生活活動指数(x)
※ 中程度における基準はG=0.0,x=0.5であるが,より正確にするため表4をりようする。
生活活動強度 G x I 軽い -0.02 0.35 II 中程度 表4 表5 III やや重い 0.02 0.75 IV 重い 0.04 1.00 表4 中程度の生活活動強度におけるGとx
年齢(歳) G x 年齢(歳) G x 男 女 男 女 男 女 男 女 1〜 0.02 0.02 0.30 0.30 14〜 0.02 0.01 0.50 0.50 2〜 0.02 0.02 0.40 0.40 15〜 0.01 0.01 0.50 0.50 3〜 0.02 0.02 0.45 0.45 16〜 0.01 0 0.50 0.50 4〜 0.02 0.02 0.50 0.50 17〜 0 0 0.50 0.50 5〜 0.02 0.02 0.50 0.50 18〜 0 0 0.50 0.50 6〜 0.02 0.02 0.50 0.50 19〜 0 0 0.50 0.50 7〜 0.02 0.02 0.50 0.50 20〜 0 0 0.50 0.50 8〜 0.02 0.02 0.50 0.50 30〜 0 0 0.50 0.50 9〜 0.02 0.02 0.50 0.50 40〜 0 0 0.50 0.50 10〜 0.02 0.03 0.50 0.50 50〜 0 0 0.50 0.50 11〜 0.03 0.03 0.50 0.50 60〜 0 0 0.45 0.45 12〜 0.03 0.02 0.50 0.50 70〜 0 0 0.40 0.40 13〜 0.03 0.02 0.50 0.50 80〜 0 0 0.35 0.35 ウ 妊婦および授乳婦
次の量を付加量として計算に加える。ただし,「生活活動強度・軽い」に対する付加量とする。
○ 妊婦 前半期 150kal 後半期 350kal ○ 授乳婦 700kal 2) たん白質所要量(A 2 )の算出
ア 1歳未満
0か月〜 A 2 =W×3.3g 2か月〜 A 2 =W×2.5g 6か月〜 A 2 =W×3.0g