研究紀要第59号 「学校経営改善に関する研究 第1年次」 -013/053page
以上,実態調査の実施状況や調査内容について考察したが,全体的には次のような問題点を含んでいると考える。
○ 「実態調査は必要である」とは考えられてい るようだが,実態としてとらえる内容やその方 法については十分検討されていないように思う。「調査しない」と回答している割合が,30〜40 %近くあるが,実態は,調査しなくとも把握できると考えられている向きもあるようにみられ る。どのような把握の仕方が適切なのかについては,今後十分に検討しなければならない問題であると考える。
○ 実態調査の中では,小・中ともに教師や親の願いが大きな割合を示しているのはうなづけるが,次のような点からの吟味が不十分であると思われる。
● 教育目標は,教師の指導の指針であると同時に,子どもたちが目指す目標であるという視点に立って十分吟味する。そのためには,教師や親の願いと同じように,あるいはそれ以上に,子どもたちが学校生活に期待しているものや願いなどについて十分把握し,それらが生かされる方向で検討する。
● 学校と地域社会との連携を十分に図るためには,学校をとりまく地域社会の実情を適切に把握する必要がある。地域の人々の考え方や学校をとりまく教育環境の把握に,これまで以上の意をそそがなければならない。
教育目標の検討方法及ぴ検討に関しての教師の意識
問4 自校の教育目標設定にかかわる次の項目について,あなたの考えに合ぅものをlつ選んでください。