研究紀要第59号 「学校経営改善に関する研究 第1年次」 -015/053page
討についても吟味する必要があると思われる。
○ 問lで,「教育目標は必要である」と考えている割合は小・中・高ともに大変高い比率を示しているにもかかわらず,実際には「検討に対してのり気でない」 「検討の必要を感じない」と考えている傾向が強い。しかも,現在の教育目標は自校の実態に即していないと考えている割合も高い。「必要である」と考えているのであれば,自校の実態に即した望ましい教育目標を設定するための検討を十分に行われなければならないはずであろう。
教育目標に対しての考え方を根本的に見なおす必要がある問題であると考える。教育課程編成方針と学校の教育目標との関連
問5 教育課程編成の方針には,学校の教育目標が反映されていますか。あなたの考えに合うものを下記の項目よりlつ選んでください。
<考 察>
教育課程編成方針との関連……図―8
学校の教育課程は,教育目標の具現をめざして編成され,展開されるべきものであり,その根幹をなす編成の基本方針に「学校の教育目標が少しは反映している」が,小学校約42%,中学校約52%の約半数の回答を示しているのは問題ではないかと思われる。「全然反映していない」の回答は,設問の受けとめ方に問題があったように思われる。
上に述べた問題の要因は次のような点にあるのではないかと思われる。
○ 教育目標と教育課程編成基本方針との関連に ついて,全職員で吟味検討する手だてに欠け, 共通理解が図られていないのではないか。
○ 両者の関連について,教師―人―人の意識がうすく,設問の受けとめ方に問題があったので はないか。
教育課程の編成における教育目標と学年・学級目標との関連
問6 教育課程の編成にあたって,学校の教育目標を学年・学級の目標にどのように具体化していますか。あなたの考えに合うものを下記の項目より1つ選んでください。
図―12 ( N=313(小),138(中),90(高) )