研究紀要第59号 「学校経営改善に関する研究 第1年次」 -019/053page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

 図―16  ( N=315(小),140(中) )
図―16

 (2) 9の(1)で,1(丸囲み)と答えた方は,その理由を下記の項目より1つ選んでください。

 表―2  ( N=4(小),1(中) )
項目\校種 小(人) 中(人) 計(人)
1(丸囲み) 関連を考える必要性を感じない 0 0 0
2(丸囲み) 関連を考える必要があると思うが手順方法がわからない 3 0 3
3(丸囲み) 教育目標と特別活動目標とは全く別のもの 1 0 1
4(丸囲み) 特別活動目標を達成すれば教育目標も達成される 0 1 1
5(丸囲み) その他 1 0 1
4 1 5

<考 察>

特別活動目標との関連……図―16

 「考えていない」と回答したのは,小・中ともに約1%にすぎず,この調査結果からは,ほぼ100%の教師が特別活動の目標に教育目標を関連づけることの必要性を認めていると言うことができる。

 しかし,「十分考えている」と回答したのは小学校では約50%,中学校では約44%にすぎず,特別活動の目標と教育目標を関連させることの必要性を認めている度合いが高い割りには,実際には関連づけがあまり十分ではないとも言える。

関連づけを図るうえでの問題点……表―2

 考えていない理由を問う設問では,「特別活動の目標と教育目標との関連を考えていない」教師は小・中合わせて5名という極めて少数しかいない。

 しかも,5名中3名は関連づけの必要性を認めており,手順方法を明確にすることが関連づけを図る条件であるとしている。

さらに,この調査結果からは,特別活動の目標と教育目標との関連を考えていなかったり,関連そのものを否定する教師が皆無であることもわかった。

 以上,各設問ごとに考察してきたが,全体的には次のことが言える。

○ 道徳教育の場合と同じように,特別活動全体計画作成に当たって,教育目標とのかかわりを各学校においては明らかにしているので,図―16に表されるような回答を示したものと思われる。特別活動は,学校の創意工夫が特に期待される領域でもあるので,自校の教育目標達成という視点から,更に実態に即した創意に富んだ全体計画へと改善を図る必要があろう。

○ 指導計画作成に当たっても,各内容ごとのねらいを教育目標との関連から明確にするように努めなければならないと考えられる。そうすることによって,自校の実態に即した特色ある計画がたてられ,創意ある教育活動が展開されることになる。

○ 特別活動と教育目標の関連は「十分考えている」がもっと大きな割合を占めていなければならず,特別活動の意義の理解とともに,教育目標の達成をいかにこの領域で追求するかを教師―人―人に意識させなければならないと考える。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。