研究紀要第59号 「学校経営改善に関する研究 第1年次」 -032/053page
<考 察>
学校の教育目標の達成評価結果の通知…図―32
予想通り「全職員に知らされた」が,小・中とも圧倒的に多く,約86%となっている。
他の項目は,小・中で若干の差は認められるがいずれもごく低い割合であり,小・中の様相は類似していることがうかがえる。
この中で,数的には,ごくわずかではあるが,次のことに注目しなければならない。
まず,「特別だれにも知らされなかった」と「主任など―部の者だけに知らされた」とである。両者とも,評価が全く生かされていないと考えるべきで,評価のための評価に終わっているといわざるを得ないわけで,改善が望まれる。
―方,「全職員と児童生徒に知らされた」と「全職員と児童生徒と保護者に知らされた」という二つについては,小・中とも10%に満たない少数ではあるが,問19と同様,目標達成に向けての勢力がうかがえる回答であると考えられる。つまり,その理由は,教師ばかりでなく,児童生徒,保護者にまで,評価の結果を知らせるということは,評価を行うための事前の準備ともいうべき,児童生徒,保護者に対しての目標理解のための手だてがとられたと考えられるからである。
さらに,何らかの形で.児童生徒,保護者が教育目標達成評価にあたるなど,目標具現にかかわっていると考えてよいと思うからである。
以上のことから,次のようなことに配慮していかなければならないと考える。
○ 教育目標達成の評価は,結果をどう生かすかが大切であるから,評価の方法及び結果の集約 を工夫し,できるだけ正確に知らせる。
○ 教師サイドからだけでなく,児童生徒や保護者の評価を加えることによって,より客観的な 評価が実施できることを考え,努力をする。
学校の教育目標の理解の程度
問21 学校の教育目標の理解の程度はどうでしょうか。あなたの考えに合うものを下記の項目ごとに, 1つずつ選んでください。
(1) 教師の場合
(2) 児童生徒の場合