研究紀要第59号 「学校経営改善に関する研究 第1年次」 -033/053page
(3) 保護者の場合
<考 察>
教師の目標理解の程度……図―33
小学校では,約半数が「よく理解して指導している」と回答しているが,中学校は40%に達していない。
さらに,「ほとんど関心がなく理解していない」は,小学校では0なのに,中学校では,わずかながら見られる。また,「言葉としては覚えているが,理解不十分」や「理解しているが指導にはあまり力を入れない」も小学校より中学校が多くなっている。
これらのことから,小学校に比べ中学校は,教育目標に対する理解の程度や具現への勢力が,やや低いのではないかと思われる。
児童生徒の理解の程度……図―34
小・中で若干の数値の違いはあるものの,ほぼ同じような傾向となっている。「よく理解して実践しようとしている」は,小学校13%,中学校約7%で,それぞれ最も低い割合であり,教育目標の具現という視点から見つめ直し,創意工夫をするなど,理解のための努カが望まれる。
保護者の場合……図―35
予想通り,「よく理解し,家庭教育にも役立てている」のは,小・中とも10%に満たなぃ現状である。また,小・中の割合はやや異なるが,「ほとんど関心がなく理解してぃない」「言葉としては覚えているが理解不十分」を合わせると90%を越えるわけで,小・中とも保護者の目標に対する理解は不十分であり,―層の努カが必要とされる。
問題点としては,次のようなことがあげられる。
○ 教師・児童生徒・保護者のいずれの場合も目標に対する理解は,小学校より中学校がやや低 調であると思われる。
○ 保護者に対する教育目標理解のための手だて家庭生活で生かすための具体化が不十分である。
学校の教育目標の理解を図る手だて
問22 学校の教育目標を理解する手だてとして,どんな方法をとりましたか。あなたの行った方法をそれぞれ,項目ごとに,1つずつ選んでください。
(1) 教師の場合