研究紀要第59号 「学校経営改善に関する研究 第1年次」 -034/053page
図―37 [問22(1)理解のための方法―問(1)理解の程度]( N=311(小),138(中) )
<考 察>
教師の場合…図―36と,理解との関連…図―37
理解のために「特別な方法は何もとらなかった」が小学校で約20%,中学校で約25%もあったのは意外であった。小・中とも,「話し合いを何回か行った」が―番多く,約60%となってはいるが,「計画にもとづき十分話し合い検討した」は,平均14%であり,教育目標の理解が思わしくない原因の一つになっているのではないかと思われる。
目標理解のために,話し合いや検討が行われたことが目標理解にどの程度結びつくのかを探るため関連させてみたのが,上の37図である。
当然なことではあるが,計画にもとづき,十分話し合い,検討を重ねているほど,小・中とも,目標の理解や指導に効果があがっていることがうかがえる。
ただ,中学校では,「理解のために何回か話し合い」をしても,「指導にはあまり力を入れない」が40%以上もあること,「十分話し合い検討」しても「言葉としては覚えているが理解不十分」が約20%で小学校の約2倍になっていることに注目しなければならない。
つまり,中学校は,小学校と同じように努力をしたとしても,教育目標理解の効果があがらないということになるわけで,話し合いや検討をした程度が不十分だったのではないかと推測される。
(2) 児童生徒の場合 図―38 ( N=313(小),139(中) )