研究紀要第59号 「学校経営改善に関する研究 第1年次」 -036/053page
表―10【問22(3)理解の手だて―問21(3)理解の程度】( )内;中学校・単位%(N=307(小),138(中))
21(3) 学校の教育目標理解の程度 22(3)学校の教育目標を理解する手だて 1(丸囲み) ほとんど関心がなく理解していない 2(丸囲み) 言葉としては覚えているが理解不十分 3(丸囲み) よく理解し,課程での教育にも役立てている 1(丸囲み) 学校通信などを活用した 33.3(43.5) 60.8(47.8) 5.9(8.7) 2(丸囲み) 学年・学級通信などを活用した 33.7(46.9) 56.2(50.2) 10.1(3.1) 3(丸囲み) PTA会報などを活用した 62.5(76.9) 34.4(19.2) 3.1(3.8) 4(丸囲み) 授業参観日などの会合の時,話をした 42.9(54.4) 49.6(36.8) 7.5(8.8) 5(丸囲み) 家庭訪問の時,話をした 0(0) 0(0) 0(0) 保護者の場合…図―39と,理解との関連…表―10
自校の教育目標を保護者に理解してもらうための方法としては,PTA会報とか学校だよりなどの活用が多いのではないかと考えていたが,予想に反し,「授業参観日などの会合のとき話をした」が,小・中とも約40%で最も多くなっている。
また,小・中によって講じられる手だてに相当違いがあるものと考えていたが,各項目とも,ほとんど同じような割合となっているのは意外であった。
ただ,「学年・学級通信などを活用した」のは,小学校が中学校よりわずかに多くなっているのに対し,「PTA会報などを活用した」のは,中学校が小学校よりも多くなっている。
このことから,小学校の教師は,教育目標理解のために,中学校の教師よりは,学校や係りに任せず,担任としての努力をしている割合が大きいように感じとれる。
なお,理解の程度と関連させてみた表―10でもわかるように,「よく理解し家庭での教育にも役立てている」保護者は,いずれの方法をとった場合でも10%以下であり,教師,児童生徒の場合と同様・今後の取り組みが望まれる。
問27の(1)(2)(3)を総括して 次のことが言える。
○ 小学校に比べ中学校は,取り組みにやや甘さが見られるのではなかろうか。
○ 児童生徒に目標理解をさせる場合,目標を平易な表現に改め掲示をしさえすれば具現へつな がるように思いがちだが,理解や実践へ結びつけるためには,もっと工夫しなければならない。
○ 保護者に対する目標理解の努カが必要である。
学校の教育目標具現の現状
問23 学校の教育目標の達成されつつある様子が,児童生徒―人―人の言動に表れていますか。
(1) あなたの考えに合うものを,下記の項目より,1つ選んでください。