研究紀要第61号 「生徒指導に関する研究」 -019/043page

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耐性特性〔耐久力(不とう不屈)〕  学校生活の場面

〔児童生徒〕

問い あなたは学校で,マラソンなどをしていて苦しくなったときどうしますか。

〔耐久力(不とう不屈)〕〔児童生徒〕

〔教師〕

問い あなたの学校の児童生徒は,目標を実現するために,困難や誘惑に負けないで,最後まで努力する姿がみられますか。

〔耐久力(不とう不屈)〕〔教師〕

 競争意識や目的意識からくる精神的な支えも働いて,体を動かすという運動などについては,かなりの耐久力をもっているとみてよい。

 この姿を,教師の側から,児童生徒の学校生活全般に関してみた場合の回答は,困難や誘惑に負けないで最後まで努力する姿が「ときどきみられる」が最も多く,小学校で54%,中学校で48%であり,これに「かなりみられる」を加えると,小学校で82%,中学校で69%となっている。

 このことは,当初の予想と反し,望ましい結果を示している。しかし,中学校の最後まで努力する姿が「あまりみられない」が30%近くもあることに目を向けたい。これは,生徒の内面に,困難や苦痛に耐えるという心が乏しいことを表すものと言える。

 児童生徒の不とう不屈についてまとめると,学校生活においてはほぼ望ましい結果と言える。しかし,家庭生活においては,何事にもくじけずやり通すという面が乏しいと親がみていることから考えれば,家庭での不とう不屈の精神を培うことに,今後,指導の目を向けることが大切である。


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