研究紀要第61号 「生徒指導に関する研究」 -021/043page
耐性特性〔耐久力(持続力・根気)〕 学校生活の場面
〔児童生徒〕
問い あなたは,夏の暑い日の校庭の草むしりなど,つらい仕事をどのようにやっていますか。 〔教 師〕
問い あなたの学校の児童生徒は,つらい作業などでもがまんして根気強く最後までやれますか。 1位となっている。しかし,ここでも,選択肢1と2を合わせた「あきてしまう」の回答が,小学生で30%,中学生で46%もあり,家庭生活での回答より更に10%も多くなっている。
しかも,このことは,もっと広い範囲からみた教師の回答にも表れてきている。すなわち,選択肢2だけの回答でも,小学校の教師は41%,中学校の教師ではもっと多く54%となっており,児童生徒は,「あまり根気強くやれない」という評価をしている。ここで目につくことは,中学校教師の選択肢2で,町村部に比べ都市部の方が20%も多いことである。そして,その分だけ,根気強く「やれる」の方の回答が少なくなっており,ここに地域の特性が表れていると言える。
ここで,児童生徒の耐久カについてまとめると,興味のあること,決められたこと,しなければならないことなどについては,根気強く努力することができるが,つらいこと,困難なことなどに対しては,耐久力に欠ける面がみられると言える。
したがって,目標を明確に持たせることや,その達成を目指してねばり強くやりぬくという体験の中から耐久カを培っていくことが大切である。