研究紀要第63号 「教育課程の実施に関する研究」 -039/093page
そうなら ぼくは あんしんして 山を はなれて いくことが できます。
なぜ そうするのか。ぼくと きみとが 行ったり きたりしていては,村の人たちが きみわるく 思うに ちがいありません。
そうなっては,せっかく 力を かしてあげたのに むだになってしまう。そう考えて ぽくは いまから たびに でることにLました。
ながい ながい たびに なるかもしれません。
けれども ぼくは,いつでも きみを 思って いましょう。
いつか どこかで また きっと あえることでしょう。 さようなら
きみ からだを だいじに してください。
どこまでも きみの友だち 青おに』
「ああ 青くん。」
赤おには 二ども三ども だまって よみかえしました。
そして,つめたい いわのとに かおを おしつけて,ただ はらはらと なみだをながしてなきつづけました。
(歌)
赤いおには 大すきだ 青いおには 大きらい
赤いおにが きたら おにごっこで あそぼう
青いおにが きたら はりで 目んたま つっつけ
はりで 目んたま つっつけ
はりで 目んたま つっつけ
はりで 目んたま つっつけ
(原作) はまだ ひろすけ
※実際は,B5判の大きさである。(3)授業の実際
児童とは初対面であったため,休み時間を利用して3分間ほど会話を交わした。
私の自己紹介,写真撮影時の注意,学級の人数,欠席者数などについてである。
―授業開始のチャイム―
T.「では,始めましょう。この学級の友達は,休んでいる人も含めると41人だということですが,みなさんは,仲のよい友達が何人位いますか。」
C.一瞬静まり返った後。
「大勢」「8人」「20人」「数え切れない」
T.「大勢とか,数え切れないという人が多いようですが…。」
C.「数え切れない」「沢山いる」
T.「それでは,この学級だけでなく,ほかの学級や,6年生,5年生というように,友達が大勢いるということですね。」
C.「はい。そうです」
T.「友達に親切にしてもらったり,自分の親切にしてあげたりしたことはありませんか。」
C.「ある」「あります」20人位が挙手。
C.「きのう,Yちゃんが転んだので助けてあげました。」
C.Tの拍手を聞き,全員が拍手。