研究紀要第66号 「中学校理科の学習指導に関する研究」 -004/106page
中学校理科教材内容と指導上の問題点(第一分野)
図-2
大単元 教 材
(小単元・内容)学習指導上の問題点 「身近な素材の活用」を中心とした解決策 ページ 物質とその変化(一年) 1.物質の性質
・ 見分け方
・物質の三態2.物質のもえかた
・ 酸化とその生成物3.加熱と化学変化
・加熱分解・化合4.物質の体積と重さ
・気体の密度
・固体・液体の密度○ 実験器具が少なくて個別化が図れない。
○ 化学反応が日常生活から遊離しがちで,興味・関心がうすい。
○ 気体の重さを手軽に測定することが困難である。
※ フィルムケースなどを用いた「気体発生装置の製作と実験」の指導。
・プリンカップの蒸し器を用いた「分解反応」の指導。
・空きビンを用いた「気体の重さ」の指導。
P.63
P.8
P.10
力の働き(一年) 1.力とは
・ 力の表わし方2.力のつりあい
・「2力」のつりあい
・「3力」のつりあい
・力の合成と分解3.圧 力
・ 圧力とは
・ 液体の圧力
・ 水圧と浮力○ 力に関する実験器具が少なく,個別化を図ることが困難である。
○ 2力・3力の力のつりあいについて,つりあう条件とその内容の理解が困難である。
○ 力と圧力の概念の区別ができない。
○ 水の深さと圧力の関係が十分認識できない。
※ 自作バネを用いた「おもりの重さとバネの伸びの関係」の指導
・戸車を用いた「力のつりあいの実験」の指導。
P.71
P.22
物質と原子(二年) 1.純粋な物質と混合物
・純粋な物質・混合物の沸点と融点
・純粋な物質の析出2.化学変化のきまり
3.化学変化と原子・分子
・ 質量保存の法則
・定比例の法則
・ 原子・分子
・ 化学反応式
・ 原子記号
○ 沸点・融点測定に誤差が大きく,法則化が困難である。
○ 化学変化を原子や分子を基にして理解することが困難である。
・パソコンのシミュレーション機能を用いた「化学変化」の指導。
P.12
電流(二年) 1.電流回路
・ 電流回路
・ 電流・電圧の関係と電気抵抗
・ 金属の電気抵抗2.電流による発熱
・ 熱 量
・電流による熱量3.電流と電子の流れ
・ 陰極線
・ 交流と直流○ 電流は「こわいもの」「むずかしいもの」という先入観が強く,敬遠しがちである。
○ 電気抵抗についての理解が困難である。
○ 熱量と温度の関係が理解しにくい。
※ 簡易電流計の自作を通した「電流回路」の指導。
・鉄球を用いたモデル実験器による「電気抵抗」の指導。
・教科書や文庫本などをモデルとした「移動する熱量」に関する指導。
P.82
P.24
P.26