加えたNaOH溶液の量 |
食酢5ml |
食酢10ml |
加えたNaOHの量 |
A |
B |
C |
B' |
C' |
0ml |
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8ml |
4〃 |
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9〃 |
5〃 |
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10〃 |
6〃 |
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11〃 |
7〃 |
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12〃 |
中和に要した
NaOH溶液の量 |
ml |
ml |
ml |
ml |
ml |
中和に要した
NaOH溶液の量 |
加えたNaOH
溶液の量 |
4%食酢5ml |
BTB |
シソ液 |
3ml |
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4ml |
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5ml |
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6ml |
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中和に要した
NaOH溶液の量 |
ml |
ml |
(ク)中和が完了したら水酸化ナトリウムの液量を記録し,実験(エ)で得られた,食酢についての水酸化ナトリウムの液量と比較して食酢に含まれる酢酸の濃度を算出する。
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中和に要したNaOH溶液の量 |
食 酢 5ml |
ml |
4%酢酸5 ml |
ml |
食酢の濃度 %
(3)実験上の留意点
1(丸囲み) 植物色素の抽出は煮とり法がよいようである。乳鉢ですりつぶした時はこれをロ過して用いる。色素を得るための植物は紫シソの他にバラ,ムラサキツユクサ,アサガオなど季節に応じた草花を選べばよい。ブドウの皮などは食味した後の実験材料という点で面白味もあるようである。
但し,色素液の濃度は一般に薄いので指示薬として1ml程加える必要がある。
2(丸囲み) この実験では,赤,青,黄ときれいな色がそろうので指示薬だけをかえて試験管A・B・Cとも同じ中和反応を扱ってみた。この試験管は後の氷酢酸の中和の際の比較液として残しておく。視覚に訴えることも学習への興味・関心を喚起するものとして重要であると思われる。
3(丸囲み) ビーカーB′,C′についての実験は食酢の量と水酸化ナトリウムの液量との間に比例関係が成り立つことを示すためで,やや地味なシソ色素の変化をBTBで補強してみた。
4(丸囲み) 食酢の濃度は大体4.0〜4.5%(約0.7N)なので,これに対応する水酸化ナトリウム溶液の濃度も3%(0.75N)とした。
5(丸囲み) 氷酢酸をうすめる時のビーカーは実験(エ)で使用したものを水ですすいで用いればよい。
うすめ用のピペットは吸い上げた液を1度捨ててから新たに液をはかりとるようにする。
6(丸囲み) 4%酢酸の中和はその5mβについて行ったが,ビーカーを用いて10肌βについて行えばより正確な値が得られる。この実験では4.0〜5.8%の値が得られるはずである。
3.まとめ
中和反応は生徒にとって難解なところであるが化学領域では大きな流れの1つでもある。紅茶のレモンによる変色や梅干しの色を例として自ら指示薬をつくり,それを使って簡略化した形ではあっても定量的に中和反応を扱って次の段階への展望を持たせたい。未熟なブドウやレモンの液汁の中の酸の量を食酢と比較してみるのも面白いであろう。