研究紀要第66号 「中学校理科の学習指導に関する研究」 -042/106page
(7)ヒラタケとその胞子の観察
生長したヒラタケを培地からぬきとり,次のような手順で観察させる。
1(丸囲み) ヒラタケ株の様子の観察
培地の量にもよるが10−30本が1株となって発生するのでそのようすを観察する。
2(丸囲み) キノコ(子実体)の観察
株より1本のキノコをとり,かさの形・ひだの様子・ひだと茎の関係などについてくわしく観察し,スケッチをする。また,縦に裂いて内部の様子も観察する。
3(丸囲み) 菌糸の観察
培地の菌糸をスライドグラスに載せ,水を1滴落し,カバーグラスをかけ,顕微鏡で観察する。(図10)
キノコ(子実体)の一部を取り,スライドグラスに載せ,水を1滴落し,柄付き針で裂いてカバーグラスをかけ,少し押しつぶして顕微鏡で観察する。(図11)
どちらも菌糸であることを確認する。
4(丸囲み) 胞子紋の採取と胞子の観察
生長したキノコのかさの部分をとり,黒色の紙の上にひだの部分を下にして,1日はどおくと,ひだの形に白い胞子が落ちて,放射状になっている様子を観察することができる。(図12)