研究紀要第66号 「中学校理科の学習指導に関する研究」 -045/106page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

 (2)カエルの卵の発生の観察指導
 力エルの受精卵および各時期の胚の観察をするには,流水で十分洗い流し,ホルマリンのにおいがなくなったものを用いるようにする。

観察指導
 準備  各発生時期の胚の入ったシャーレ,解剖顕微鏡(班各に準備)
     ルーペ,解剖針,ピンセット,ろ紙, (生徒各自に準備)
観察の手順
 1) 胚のカンテン質を取り除く
(胚をろ紙に載せ,解剖針またはピンセットでころがすようにするとカンテン質が取れ,観察しやすくなる。)
 2) ルーペによる観察
(各自どのような時期の胚であるかについて判断させる。)
 3) 解剖顕微鏡による観察
(ろ紙に載せたままで観察する,解剖針で位置をかえて全体をくわしく観察する。)
 4) 卵からからだができてくる過程の順に並べる。
(班どとに相談して並べるようにする。)

 観察参考図
観察参考図

3.まとめ

 春に採集したカエルの卵を発生の進んだ段階どとに,ホルマリン溶液に入れ保存するとカエルの発生の過程の観察がいつでも手軽に行えるようになる。
 また,ホルマリン溶液に保存された卵は,堅くなり,その取り扱いが容易になり,観察しやすくなる点でも良い方法であると思われる。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。