研究紀要第66号 「中学校理科の学習指導に関する研究」 -054/106page

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21.地平面モデルを用いた「四季の星座の動き」の指導

1.はじめに

 四季の違いによって,夜見える星座が異なる理由や,その季節に応じて見える星座と,時刻の変化に伴って日周運動がおこる場合との関係において,星座の位置を考えるとき,非常に複雑な関係になり,生徒たちにとって理解が困難な状況を生ずる。とかく天体の運動は,地球の自転に伴う現象と,公転に伴って生ずる現象がからみあって見られるため,思考を困矧こしているものである。
 ここでは・観測者の位置と地平線を明確に定めることにより,これを基準として他の運動を考えさせ,運動を単純化して把握することに努めた。その実践例を紹介したい。

 2.素材の活用と指導法

 教科書にも図解されているように,図−1に示した円(天球を示した図)を黒板に描き,太陽のまわりを公転する地球(1月〜12月の1日の位置)と,黄道12星座をあらわす。
 通常は,これを用いて各太陽の位置と各星座の位置との関係から,「何月の何時に,どの星座が,どの位置に見えるか」などを,自由に思考できるような思考訓練を行うことが多い。

図−1 黒板に描いた星座と地球の位置関係モデル
図−1 黒板に描いた星座と地球の位置関係モデル
図−2 10月の地球の位置を太陽の位置に置き換えた図
図−2 10月の地球の位置を太陽の位置に置き換えた図
(太陽は4月の位置にあるが地球の10月の位置での太陽の方向を示す)

図−3 黒板にとめた地平線モデル(フェライト磁石)
図−3 黒板にとめた地平線モデル(フェライト磁石)


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