研究紀要第66号 「中学校理科の学習指導に関する研究」 -089/106page

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2.身近な素材の活用と指導法

(1)仮 説
 分解者の実験の指導において,身近で手軽なフィルムケースを個人どとに与え,学習の個別化をはかり,細菌類,菌類の働きを理解させれば,分解者についての概念が生徒一人一人に定着するであろう。

(2)仮説にせまる身近な素材の活用法
1) 素材の利点
  フィルムケースを活用すると次のような利点がある。
 ア 写真店に頼んでおくと,大量にしかも簡単に手に入る。
 イ 弾力性があるので,生徒でも簡単に細工ができ,扱い易い。
 ウ 生徒一人一人が,自分で採集した土で実験ができ,個別化がはかれる。
 エ 手をよごさず簡単にろ過ができ,結果も短期間で表れる。

2) 数材教具の作り方と活用法
 ア 準備物
 ・白い半透明のフィルムケース(個人ごと2ケ)・クッキングペーパー ・各調査場所の土
 イ 作り方と活用法
(1)フィルムケースの構中央とふたの中央に直径1〜2mmぐらいの穴をあける。
(ハンダゴテや千枚通しを用いて,生徒の手で簡単にあけられる。)
(2)フィルムケースの中に,土とデンプン溶液を入れクッキングペーパーを1〜2枚はさんでふたをして1日放置する。
(3)別のフィルムケースにふたをしたまま逆さにし,クッキングペーパーで,ろ過する。
(4)ろ液をヨウ素溶液,およびテステープまたはベネジクト液で調べる。

数材教具の作り方と活用法

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