研究紀要第68号 「学校経営改善に関する研究 第2・3年次」 -008/075page

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教育目標の達成までには,学校の組織において計画的,系統的な教育活動が営まれる。その教育活動のそれぞれの場で,達成可能な目標=行動目標として明文化し,意識化することを「教育目標の具体化」ととらえた。

教育目標を児童生徒の発達段階に応じた学年目標,実態に応じた学級目標,個々の児童生徒に合った達成可能な行動目標としての「私の目標」にまで具体的にすることである。

また,教育課程の三領域とその他の諸教育活動生徒指導などの各実践計画の内容,方法に,児童生徒が行動として移せる段階まで具体的にすることである。そして,教育活動の主な場としての授業に,達成の可能性があり,評価可能で,達成時期まで明確にしたものである。それらを概略的に図式化すると図1(前頁)のようになる。

その中で,「私の目標」にまで具体化した例を示すと図2のようになる。ここまで具体的にされて,はじめて教育目標が具体化されたといえる。

「私の目標」に具体化した例           (図2)
「私の目標」に具体化した例

教育目標の具現化とは,具体化された教育目標を,児童生徒がそれぞれの教育活動の場で行動として実現するよう指導援助する教育実践の過程であり,児童生徒が教育目標を行動として実現する過程である。しかも,その行動が,児童生徒の生涯にわたる生き方の態度化にまで培う過程である。

そして,児童生徒が自己実現としての人間の行動にまで達した状態を教育目標の「具現」ととらえた。それらの過程を構造的に図式化すると,図3(左図)のようになる。

教育目標具現化の構造図           (図3)
教育目標具現化の構造図

〔参考文献〕※1 「学校教育の手引き」 P19福島県教育委員会※2 「学校経営と校長の役割」 P38     牧 昌見著      (ぎょうせい)※3 「学校経営と校長の役割」 P386〜P387     牧 昌見著      (ぎょうせい)※4 「教育法令用語の基礎知識」 P36     文部省地方課法令研究会     (代表 野崎 弘)編著(第一法規) 

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