研究紀要第69号 「『関心・態度』の評価に関する研究 III」 -041/058page

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<表4>単元の目標分析表〔器械運動〕
段階 認知・技能 関心・態度
興味 ○器械・器具の設置の仕方を知っている。 ○教師の指示やマット,跳箱,鉄棒などの器械器具から学習する種目に気づき,興味を示す。
関心 ○技の要領や練習法について理解することができる。
○自己の運動課題が分かる。
○今できる技について練習することができる。
○自己の運動課題を練習しているが,練習量は少ない。
○技の要領や練習法などについて,教師や仲間の指示や発表を熱心に聞き,自己の運動課題を把握しようとする。
○教師や仲間に指示されて,自己の運動課題を練習しようとする。
積極的態度 ○自己の運動課題の要領が分かる。
○自己の運動課題を一生懸命喜んで練習することができる。
○自己の仲間の運動課題について,できばえを確認することができる。
○自己の運動課題について,できばえを確認したり,仲間の練習を援助しながら進んで練習し,課題を克服しようとする。
習慣化 ○自己や仲間の運動課題を克服するために,いつも工夫しながら練習することができる。
○効果的な課題克服の方法をいつも調べてきて,仲間に教えたりすることができる
○技の体系や発展について追求することができる。
●休憩時間や放課後,休日などにも習慣的に練習することができる。
●部活動や地域クラブに所属しながら,信念をもって継続的に練習することができる。
○いろいろな技の要領や効果的な練習法について研究しようとするとともに,より難度の高い技に挑戦し,仲間と協力し合いながら工夫して練習しレベルの高い克服の楽しさを味わおうとする。
●体育の授業以外にも習慣的に運動しようとする。

5 「関心・態度」の評価  

「関心・態度」の評価は,単元や学期,学年の末に行われるのが一般的である。しかしながら,「関心・態度」は毎時間の学習指導の積み重ねによって形成されるものであるから,単位時間内における生徒の「関心・態度」を的確に評価し,つまずきに対しては適切な手だてを講じなければならない。そこで,この研究では,検証授業を通して,単位時間の「関心・態度」の評価の在り方を,明らかにしようと試みた。

(1) 検証授業設計のための基本的な考え方

検証授業を設計する際に考慮した主な事項について次に述べる。

[1] 学習過程

生徒が主体的にに取り組むことができるよう,次のような学習過程で授業を設計した。

今もっている力で運動の特性に触れて楽しむ
        
新しい課題をみつける
        
課題解決のために,工夫したり努力して練習する
        
課題を解決し,より高いレベルで運動の特性に触れて楽しむ

体育学習風景


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