研究紀要第71号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第1年次」 -012/126page

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  校内研修の評価結果活用の事実
問 17 あなたの学校では,校内研修の評価結果をどのように活用していますか。
 図−7                         N= 308
図−7

 < 考 察
 全体的にみると,校内研修の過程で形成的に評価し,その結果を活用している3(丸囲み数字)の「全員で指導結果を評価し,各自の指導に生かす……」は約27%で,少数ではあるが評価結果の活用に努めている4(丸囲み数字)の「毎月個人の反省を集約,全体で評価……」は約2%である。これに対して,1(丸囲み数字)の「学期毎評価,学年末総括評価,次年度活用……」は約42%で,2(丸囲み数字)の「現職研修委員会の評価資料を利用……」は約19%であることから,1(丸囲み数字)の学期・学年末・次年度活用の方式が一般的で多いことがわかる。

 この現状を規模別にみると,1(丸囲み数字)については,小・中・大規模校順に,約37%,約46%,約44%であり,2(丸囲み数字)については,約16%,約22%,約19%となっていて,大きな差異は認められないが,小規模校での評価結果の活用がやや少ない実態が示されている。

 更に年代別に1(丸囲み数字)をみると,20〜50代が,約30%,約43%,約49%,約58%となり,年代が高くなると,学期・学年末での評価が多くなる傾向を示しているように思われる。

 このような問題点の要因には,校内研修の過程で,形成的に評価結果が十分活用されていないこと,校内研修の評価が,とかく委員会任せになりがちであること等が,主として考えられよう。

 この問題点を改善するには,
○ 校内研修の充実と適切な評価活用の深い関わりについて研修すること。
○ 校内研修評価計画を策定し,児童の変容や研修成果の評価を意図的計画的に行うこと。
○ 評価結果の活用の必要性と重要性を研修し,評価が形式的にならないようにすること。
○ 評価結果の有効な活用を通して,意欲的に校内研修を進めること,などが考えられよう。


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