研究紀要第71号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第1年次」 -013/126page

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  研究資料の収集・活用の態度
問 20 あなたは,研究資料をどう収集し,どう活用していますか。
 図−8                         N= 308
図−8

 < 考 察
 全体的にみると,1(丸囲み数字)の「常に資料を残し,効果を確かめ,研究を深める……」は約34%,2(丸囲み数字)の,「校内研修計画に基づく実践反省ノート作成…」は約2%,3(丸囲み数字)の「校内研究記録ノートの作成……」は約11%,4(丸囲み数字)の「提供資料をつくり,必要な時活用……」は約51%である。研修資料を積極的に収集・活用しようと努力していることは,1(丸囲み数字)と2(丸囲み数字)を合わせた回答率からうかがうことはできるが,3(丸囲み数字)と4(丸囲み数字)を合わせてみると,収集・活用が消極的と思われる傾向が大きいことも分かる。自己啓発的に校内研修を推進して,成果を個人で十分に生かすには,個人の研修資料の意欲的な収集・活用がたいへん重要であるが,3(丸囲み数字)と4(丸囲み数字)の傾向をみると,現状はまだ不十分であるといえよう。

 このことを,特に4(丸囲み数字)について年代別にみると,20〜50代は,約60%,約52%,約44%,約30であり,若い年代層ほど収集・活用の意欲が不十分である実態が分かる。

 更に4(丸囲み数字)について男女別にみると,男子教員が約47%,女子教員が約54%で,3(丸囲み数字)についてみると,男子教員が約10%,女子教員が約12%となり,女子教員がやや消極的ではあるものの,ほぼ同程度であることが分かる。

 このような問題点の要因には,研修資料の収集・活用の重要性が十分理解されていないこと,有用な研修資料の収集の仕方や活用の大切さが理解されていないこと等が,主として考えられよう。

 この問題点を改善するには,
○ 校内研修を推進していく過程で,研修資料の収集整理の具体的な方法を工夫改善すること。
○ 校内研修を深化発展させる過程で,研修資料の有効な活用ができるよう配慮すること。
などが考えられよう。


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