研究紀要第71号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第1年次」 -023/126page

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  学校の研修組織こ対する満足度
問 21 あなたは,あなたの学校の現在の研修組織をどう考えていますか。(該当全項目選択)
 図−18                         N= 113
図−18

 < 考 察
 全体的には,1(丸囲み数字)の「全員で助け合えるような態勢づくり……」が69%,2(丸囲み数字)の「研修組織は共通理解や人間関係が大切なので……」が約41%と多く現在ある組織への満足度は低いことがわかる。その反面,7(丸囲み数字)の「組織の中に適切なリーダーが位置づけられている……」約33%,5(丸囲み数字)の「個人の特性が生かされ,協力態勢もできているので……」約29%のように,自校の研修組織はよい組織だと考えている教師も少なくない。また,現在ある組織を肯定しながらも,9(丸囲み数字)の「固定された研修組織でなく……」約32%のような考えを持っている教師も相当数いることから,今後の改善の方向が打ち出されているようにも思える。

 年代別では,1(丸囲み数字)が30代の約78%を最高に,20代68%,50代約65%,40代約56%となり,特に若い年代層に,全員で助け合う態勢づくりへの願いが強いようである。また,9(丸囲み数字)については,30代約38%,40代約39%のように,校内研修の中核となっている年代層に多いことが特徴であろう。

 男女別では,2(丸囲み数字)が女子教員に多い(約46%)ことから,現在の組織は男子教員中心になっている傾向が感じられる。(資料略)

 こうした問題点の要因としては,学校の教職員の年令構成等に偏りがある,組織編成時の手続きに配慮がたりない,校内研修の実態に組織が合っていないなどがあるように思われる。

 したがって,改善の方向としては,
○ 事前に各教師の希望や意見を聞くなど組織編成の手続きをふむようにすること。
○ 研修内容によっては組織の再編成もできるような協力態勢づくりをしておくこと。
○ 若い教師に活躍の場を与える配慮をすること。などが考えられよう。


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