研究紀要第72号 「基礎・基本の定着と個性の伸長に関する研究 第1年次」 -050/126page
・結果と分析
<図 1−7>基礎的・基本的な内容の定着を図るための方法(複数回答)
- 小学校では個別指導が指導の中心として位置づけられている。中学校では個別指導,教材の精選が高い割合を示している。高等学校では教材の精選・個別指導,一斉指導が高い割合である。
- 個別指導の割合は小・中・高等学校の順に低くなり,逆に,一斉指導,教材の精選の割合が,小・中・高等学校の順に高くなる傾向がある。このことは,一斉指導が中心となりがちな,中・高等学校の現状を示すものであろう。
- 小・中・高等学校を通じて個別指導の割合が高い。このことは,基礎的・基本的な内容の定着に,個別指導が極めて重要であることを示していると考えられる。
<図 1−8>教科別内訳(複数回答)
- 一斉指導の割合が高いのは,中学校では外国語,音楽,高等学校では数学である。個別指導の割合が高いのは,中学校で技術・家庭・保健体育,高等学校では家庭,美術である。作業的学習の割合が高いのは,中学校で美術,社会,技術・家庭,高等学校では家庭が目立っている。
- 中・高等学校ともに・個別指導について割合が低いのが,社会と理科である。これらの教科は,教材の精選の割合も高いことが共通点として指摘できる。
(5) 情意面の評価
〔設問 5〕児童生徒の情意面(関心・態度など)の評価を行っていますか。