研究紀要第72号 「基礎・基本の定着と個性の伸長に関する研究 第1年次」 -057/126page
<図 3−7>導入可能な方法(教科別)
- 「 T−T の導入」の必要性は,中学校の数学が多くあげられ,「多目的スペース」は,高等学校の美術に多くみられる。また「方法・手順」では特に中学校の外国語が目立つ。
- 小・中・高等学校全体の傾向として「教材の精選」が最も多く,「その他」での「少人数・時間数増」の条件を合わせると,教える内容が多いという現状がうかがえる。
- その方法の導入が「できない」と答えた方は,その理由を書いてください。
- 小・中・高等学校とも,「児童生徒数と教員数の関係」「授業時間の不足」「教室数の不足」などがあげられていた。
- 小学校では「能力別編成でないと無理」「全児童同じ速度で進めるべきである」「速度差で分けては差別につながる」などがあげられ,中学校では「指導内容が多すぎ,教科書を終了するのが精一杯」「それぞれに応じて教材をそろえるのは不可能に近い」という問題点をあげている。高等学校では「教科によっては意味がない」「理解力の差ではなく意欲の差」「個人差があることを自覚しつつ互いに学び合っていくことをプラスに評価すべき」と,多様な考え方が見られた。
(2) 「学習コース」・「学習の方法」を選択して進める学習
〔設問 2〕 共通の学習目標を達成させるために,「学習のコース」あるいは「学習の方法」を「子どもの興味や関心などに基づいて自由に選択させる」という方法が考えられます。この方法について,あなたはどのように思いますか。
【中学校・高等学校の先生方は,自分の担当教科の立場からお答えください。】
・ 結果と分析