研究紀要第78号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第3年次」 -002/135page
に集計し,結果の考察を通して「自己啓発にかかわる問題点〜その要因〜改善の方向」をまとめた。 (昭和62年度教育センター研究紀要第71号参照)
III 第2年次研究実践概要(昭和63年度)
1 校内研究推進過程における問題点の限定と実践課題の明確化
第2年次は,前年度調査研究結果から現在教育現場で校内研究推進上,最も改善充実を図らねばならない問題点の限定と本研究実践課題を明らかにした。次のとおりである。
2 「自己啓発を促す校内研究のあり方・すすめ方」の試案の作成
問 題 点
実 践 課 題
○校内研究計画の段階
1個人のニーズを生かした研究課題集約不十分
2研究課題を生かした研究主題の設定が不十分
3学校の実態や個人の特性を生かした研究組織作成が困難
4到達目標達成までの推進計画が不明確
1個人のニーズを生かした研究課題の集約の仕方
2研究課題を生かした研究主題の設定の仕方
3研究意欲を促す研究組織のあり方
4到達目標達成までの過程が明確な年間推進計画の作り方○校内研究実施の段階
5研究時間の確保と活用の工夫が不足
6授業の質的改善,研究内容の共有化を図る進め方が不明確
7研究推進過程での資料の収集活用が不十分
8研究推進過程でのリーダーの援助指導が不十分で協働意欲が不足
5研究の成果をあげる研究時間の確保と運営のあり方
6研究意欲を高め,授業の質的改善を図る授業研究のあり方,すすめ方
7研究主題到達までの資料の収集活用のあり方
8協働意欲を高めるリーダーの援助指導のあり方○校内研究評価の段階
9研究推進過程での形成的評価の内容方法が不明確で形成的評価が不十分
10計画,実施,評価の各段階の総括的評価の内容方法が不適切で研究の進展が不十分
11研究の評価結果を生かす内容方法が不明確で次年度に活用不十分
9研究推進における形成的評価のあり方,すすめ方
10研究推進の各段階における総括的評価のあり方,すすめ方
11次年度に生かす評価結果の活用の仕方
「自己啓発を促す校内研究のあり方・すすめ方」の具体的な手順,内容(試案)の作成
上記の実践課題11項目について「そのあり方・すすめ方」の試案を作成した。(試案の具体的な内容は,教育センター研究紀要第74号参照)
lV 第3年次研究実践概要(平成元年度)
1.協力校による試案に対しての改善意見の集約
本年度は,第2年次に作成した試案「校内研究のすすめ方」11項目の手順内容について小,中,高校計5校に研究協力をお願いし,実際にこの試案を使って頂いた。その使用結果にもとづき試案の手順内容について修正改善意見を出してもらった。次の通りである。