研究紀要第78号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第3年次」 -013/135page
(3)評価段階における修正改善の例
「 9 研究推進における形成的評価のあり方・すすめ方」について
○ 全体的に
ア、形成的評価については,各段階,各項目ごとに研究の達成度を評価する観点を示すと共に,達成不十分の場合,フィードバックするときの内容・方法について明示するように整理した。
イ、多くの学校が利用することを考えると,学校の実情によっては解説を必要とする用語がいくつか見られるので,ソシオメトリー,ブレーンストーミング,KJ法等について用語の解説をした。
○ 計画段階について
ア、この段階での評価は,「研究課題の集約」,「研究主題の設定」とそれに伴う「研究仮説」の三点について行うようにし,「改善の具体策」の内容を「配慮事項」とした。
○ 実施の段階について
ア、この段階の評価で,達成不十分の場合,フィードバックの内容・方法を箇条書にしわかりやすく整理した。
以上にもとづき、次のように改善した。
9 研究推進における形成的評価の内容・方法はどうあればよいか
研究のすすめ方 研 究 の 具 体 策 と 配 慮 事 項 1.計画段階の形成的評価の内容・方法を明確にし実施 する。 □ 評価に当たっては各項目について,観点別に十分達成されたかどうか評価をする。 (1)研究課題の集約に関する内容・方法を評価する。 1 研究課題集約のための問題点の収集について,内容・方法を評価する。
○ 評価は次のような観点でおこなう。(内容)
・ 収集の方法を理解したか。
・ 集約の手順を明らかにしたか。
・ 子どもを取り巻く環境の把握ができたか。
・ 上記内容を実施して問題点を集約できたか。
○ 達成不十分の場合,次のような点から再度吟味する。(方法)
・ 収集の方法−アンケート,チェックリスト,過去の各種デ一夕,各種教育検査等を検討する。
・ 集約の手順−収集→分類→ウェイト付けによって焦点化する。
・ 環境の把握−子ども,教師,学校,地域から把握する。
・ 問題点の集約−努力目標との関連から学校,学年,学級の改善すべき点を集約していく。