研究紀要第78号 「学校の経営過程における現職研修のあり方に関する研究 第3年次」 -021/135page
ダーの役割は「共通理解と成果の共有化のためのリーダーシップの発揮」にあります。それでは具体的に何をすればよいかとなると各校での実践では大きな差があるようです。そこで,事前・当日・事後における仕事内容(援助指導内容)を明示してみました。
< 例 > 9の場合(具体策としての方法提示を中心にまとめてあります。)
9 研究推進における形成的評価の内容・方法はどうあればよいか
研究のすすめ方 研 究 の 具 体 策 と 配 慮 事 項 1.計画段階の形成的評価の内容・方法を明確にし実施 する。 □ 評価に当たっては各項目について,観点別に十分達成されたかどうか評価をする。 (1)研究課題の集約に関する内容・方法を評価する。 1 研究課題集約のための問題点の収集について,内容・方法を評価する。
○ 評価は次のような観点でおこなう。(内容)
・ 収集の方法を理解したか。
・ 集約の手順を明らかにしたか。
・ 子どもを取り巻く環境の把握ができたか。
・ 上記内容を実施して問題点を集約できたか。
○ 達成不十分の場合,次のような点から再度吟味する。(方法)
・ 収集の方法−アンケート,チェックリスト,過去の各種デ一夕,各種教育検査等を検討する。
・ 集約の手順−収集→分類→ウェイト付けによって焦点化する。
・ 環境の把握−子ども,教師,学校,地域から把握する。
(上記の表の) 1 研究課題集約のための問題点の収集について,内容・方法を評価する。
↓例えばこの場合
各校で研究課題を集約する場合,前年度の研究実践を反省し,それと併せて本年度研究の課題を集約するため問題点の収集を行うわけですが,その際この9で示すような「評価の観点」と達成不十分の場合のフィードバックの方法が必要である,という点から内容・方法を提示してあります。
その他,1〜11,いずれ の項目にも各校ですぐ使える具体策を明示してあります。
以上,第II章「校内研究のすすめ方の実際」がどのようにまとめられているかについて説明してみました。各校においては,まず「題名」にあげられている課題内容を自校の現状実態と比較していただき,自校の研究推進上,この点の改善充実が必要であるというものをとりあげ,ご活用下さればよいと考えます。
(2)「校内研究Q&A」およぴ「用語解説」について
○「校内研究Q&A」及び「用語解説」は,次のようにまとめてあります。
この「校内研究Q&A」は,当部研究協力校・当部関係講座受講の先生方から,実際に各校で研究推進している中で悩むこと,具体的に解説してほしいこと等をいただき,そのことにつ