研究紀要第80号 「情報活用能力の定着と個性の伸長に関する研究 第2年次」 -094/135page
(4)実践内容
1 生徒が理解しやすい視聴覚教材を活用した。
ア.工業高校フィルムライブラリーの題名「電子計算機」(16ミリ映画,25分)を使用した。
イ.VTRには,NHKが制作した「ハローコンピュータ」(シリーズで各20分)を用いた。その内容は次のようなものである。
1.コンピュータグラフィックス
2.びっくりシミュレーション
3.おもしろロボット
4.おしゃべりパソコン通信
5.なんでもデータベース
2 BASIC言語プログラミング実習では,パソコンが20台なので,2班に分けて実施した。
3 BASIC言語実習では,次の基本命令を用いてプログラミングの学習をさせた。
PRINT、READ,DATA,INPUT;GOTO、IF THEN,FOR NEXTの各文と関数
その他クラフイツクの各文
(実習プログラムの1例)
「ホッホー.よくできてるな」
4 評定尺度IIで低い評価をした生徒については,MG性格検査結果の診断等も参考にして個別指導の強化に努めた。
3 結果と考察
(1)結果と考察
評定尺度IIの調査では,12要素の全体の学級平均が,事前3.2から事後3.5へと0.3の向上があった。
図3 評定尺度U
事前調査での低い要素を向上させるため研究実践した結果,それらの要素についての学級平均は次のような伸びがあった。
要素 事前 事後 変容
J情報科学の基礎 1.9 3.0 +1.1
K情報手段の特徴 2.4 3.2 +0.8
L情報手段の基本的操作 2.5 3.6 +1.1
D新たな情報の創造 2.8 3.1 +0.3
G情報化の影響 3.1 3.3 +0.2
この事前・事後2回の調査から,次のことがいえる。
1 L操作について
コンピュータを使用することができるかという問いに対して,事前調査ではやや否定的な答え(2.5)でしかなかったものが,事後の評価では