研究紀要第81号 「事例を通した教育相談の進め方に関する研究 第2年次」 -108/135page
基本的対応 具体的対応 対 応 例 (2)役割を分担し協力して本人の予防援助にあたる 1本人の予測される問題について共通理解を図る ○予測される問題行動について背景を探る。 2本人についての情報を提供しあう。 ○学年,教科担任等から情報を集める。 3役割分担を明確にして予防援助にあたる ○学級担任,教科担任,教育相談係,生徒指導主事,養護教諭,学年主任等がそれぞれ役割を分担し,相互の連携を図る。 詳しくは☆P95(2)参照 4予防援助の経過をそのつど協議して,さらに援助を継続する。 ○学年会や校内研修会で経過などを報告し,継続的な援助にあたることができるように配慮しておく。 (3)必要に応じ関係機関との連携を図る。 5関係諸機関の種類・機能を知り,連携先を判断し指導助言を求める。 ○関係諸機関に助言を求める内容や方法を明確にする。
・教育センター,教育事務所,精神保健センター,児童相談所等
詳しくは☆P96参照
(11)フィードバック
予測される問題行動の改善・解決への指導援助を効果的に進めていくためには,資料収集,予測診断,予防仮説,予防援助のそれぞれの過程でフィードバックすることが大切である。
基本的対応 具体的対応 対 応 例 (1)資料収集・予測診断・予防仮説、予防援助のそれぞれの過程でフィードバックする 1資料収集の過程でフィードバックする。
2予測診断の過程でフィードバックする。
3予防仮説の過程でフィードバックする。
4予防援助の過程でフィードバックする。○フィードバックの流れ図
詳しくは☆PlOl(1)参照
(12)予防援助の終了
予測される問題行動の素因や誘因が改善・解決又は除去され,問題行動が発生しないと判断したとき,予防的な指導援助を終了する。
基本的対応 具体的対応 対 応 例 (1)終了の判断をする 1問題点が改善されたかどうか確かめる。
2素因や誘因が改善,解決されたか。
3子供の人格の成長がみられたか。○目指すべき子供像になっているかを見る。
・積極的に集団にはいる。進んで友達と遊べる。
・両親とも本人に対する愛情ある働きかけが多くなった。
・前向きの考えを持つようになった。
・自分で意志決定するようになった。
・悩みを訴えない。いじめがなくなった。 詳しくは☆PlOl(1)参照(2)その後の様子を見守る 1本人の日常生活をよく観察する。 ○子供の改善,解決された姿を観察する。 2必要に応じて援助の手をさしのべる。 ○現在の行為や行動が問題行動に向かって増幅されると懸念された時は,また,予防的な指導援助をする。