研究紀要第82号 「個を生かす学年・学級経営に関する研究 第1年次」 -009/123page

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<設問3> 学校あるいは学年内で「個の存在を大切にする」ために,意図的・計画的な「話し合いの場」を設定していますか。

全体傾向(図2−3)
全体傾向(図2−3)

<設問4> 学年や学級の諸活動の中に,一人一人の興味や関心に応じて自己決定して行動する場を,意図的・計画的に設定していますか。

全体傾向(図2−4)
全体傾向(図2−4)

<設問5> 学年・学級経営を進める上で,お互いのよさを認め合い,理解し合うような手だてなどの配慮をしていますか。

全体傾向(図2−5)
全体傾向(図2−5)

< 考 察 >

全体傾向(設問3)

 図2−3からわかるように,1(丸囲み数字)が約12%である。定期的な話し合いの場が,設定されていない。

 また,2(丸囲み数字)の必要に応じてその都度設定している割合が約66%と高いことから,約8割の教師が,個の存在を大切にするための話し合いの場の重要性を感じていることがわかる。

全体傾向(設問4)

 図2−4をみると,1(丸囲み数字)と2(丸囲み数字)の合計が92%になる。自己決定して行動する場の設定の重要性を認識していることがわかる。

 しかし,2(丸囲み数字)が約51%,そして3(丸囲み数字)が約7%であることから,行動する場の意図的・計画的設定が十分でないことがわかる。

全体傾向(設問5)

 図2−5から,1(丸囲み数字)と2(丸囲み数字)の合計が約96%になる。お互いのよさを認め合い,理解し合うような手だての必要性を理解していることがわかる。

 2(丸囲み数字)の割合が,約46%であることから,必要性は感じてるが,その配慮の難しさを感じている教師が多いことがわかる。

 これらの結果から,話し合いの場の重要性を感じている教師は多いが,全校として取り組んでいる学校は少ないといえる。

問題点  
 ○  個の存在を大切にするための,意図的・計画的な学年の話し合いの場や児童が自己決定して行動する場の設定の重要性を理解していても,全体としての取り組みに至っていない。また,年間計画に設定している学校が少ない。
改善の方向  
 ○  自己決定する場やお互いのよさを認め合う場等を年間計画に位置づけ,全校としての取り組みを行うようにする。

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