研究紀要第82号 「個を生かす学年・学級経営に関する研究 第1年次」 -011/123page

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<設問12> あなたの学年・学級に「はみ出しがちな子」がいた場合,あなたは主としてどのような対応をしますか。

全体傾向(図2−9)
全体傾向(図2−9)

<設問15> 特色ある学年・学級経営についてどのようにお考えですか。

全体傾向(図2−10)
全体傾向(図2−10)

教職経験別傾向(図2−11)
教職経験別傾向(図2−11)

< 考 察 >

全体傾向(設問12)

 図2−9からわかるように,個の特性に目を向けた指導という視点での「はみ出しがちな子」への対応は,2(丸囲み数字)「よさを認めながら全体にも目を向けさせる」を約80%が選択している。

 このことから,全体にも目を向けさせる対応をしていることがわかる。

全体傾向(設問15)

 図2−10をみると,1(丸囲み数字)と2(丸囲み数字)がほぼ同じ割合になっている。また,1(丸囲み数字)と2(丸囲み数字)の合計が約96%である。

 このことから,それぞれの学年・学級の特色をだすべきだと考える教師が多いことがわかる。

教職経験別傾向(設問15)

 図2−10をみると,5年未満の教師だけが,1(丸囲み数字)特色を発揮すべきだを,約56%選択し,2(丸囲み数字)歩調をそろえた上で特色を発揮するの42%を上回っている。この2(丸囲み数字)の割合は,経験が多くなるに従って高くなっている。

 これらの結果から,多くの教師は,よさを認めながらも,まず学級全体に目を向けさせるような手だてをとろうとしていることがわかる。その対応は,学年や学校の歩調をそろえた上で,学級としての特色を出すべきだという考えを基盤にしていると思われる。

問題点
 ○  教職経験の違いにより,特色ある学年・学級経営に対する意識にずれがあり,共通理解を持って学年・学級経営をしているとは思われない。
改善の視点
 ○  特色ある学年・学級経営の共通理解を図るための視点を明かにする必要がある。

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