研究紀要第82号 「個を生かす学年・学級経営に関する研究 第1年次」 -012/123page

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認知的側面と情意的側面の調和

<設問17> 「個を生かす」ために,認知的側面と情意的側面の調和を図るようにしていますか。 (学級担任のみ)

全体傾向(図2−12)
全体傾向(図2−12)

教職経験別傾向(図2−13)
教職経験別傾向(図2−13)

<設問18> 上の設問で「十分に調和がとれているとは言い難い」「ほとんど調和が図れない」と答えた方は,どういう理由からですか。 (学級担任のみ)

全体傾向(図2−14)
全体傾向(図2−14)

< 考 察 >

全体傾向(設問17)

 図2−12をみると,1(丸囲み数字)調和を図るようにしているが約28%である。このことから,個を生かすために,二つの側面の調和を図るようにしている教師が少ないといえる。

 また,2(丸囲み数字)の割合が約68%を占め,調和を心がけてはいるが,難しいと感じている教師が多い。

教職経験別傾向(設問17)

 図2−13をみると,5年未満の教師の2(丸囲み数字)心がけているが難しいの割合は,約74%であり,経験年数が多くなると,この割合は低くなってくる。

 経験年数が少ない若い教師ほど調和を図る難しさを感じていることがわかる。

全体傾向(設問18)

 図2−14からわかるように,2(丸囲み数字)継続的指導が困難であるが約44%を占めている。1(丸囲み数字)活動のさせ方がわからないと合わせると,調和を図る方法に難しさを感じている教師が多い。

問題点
 ○  個を生かすために,認知的側面と情意的側面の調和を図った経営を心がけているが難しいという認識を持っており,その傾向は,若い教師ほど多くみられる。
改善の方向
 ○  認知的側面と情意的側面の調和を図るための話し合いの場を持ち,具体的な手だてについての共通理解を図る。

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