研究紀要第82号 「個を生かす学年・学級経営に関する研究 第1年次」 -015/123page

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個の特性を生かす学年・学級経営

〈設問8〉 「学年・学級経営」と「個の特性を生かす」との関係についてどのように考えていますか。

全体傾向(図3−6)
全体傾向(図3−6)

 〈設問11〉 学年・学級経営を進める上で「偶の特性を生かす壕」を意図的・計画的に設定していま      すか。

全体傾向(図3−7)
全体傾向(図3−7)

学級規模別傾向(図3−8)
学級規模別傾向(図3−8)

〈 考 察 〉

全体傾向(設問8)

 図3−6からわかるように,個の特性を生かすことが大切であると考えている割合は1(丸囲み数字)と2(丸囲み数字)の合計で約97%と高いことから,考えとしては理解できるが,実際には困難であるという回答が多い。

全体傾向(設問11)

 図3−7からわかるように,1(丸囲み数字)計画に位置づけて実施するの回答は約17%,3(丸囲み数字)計画もなく,実施していないの回答が約18%あり,ほぼ同じ割合となっている。

 2(丸囲み数字)計画はあるが設定通りにはできないと考えている教師が約58%を占める。ここでも考えとしては理解できるが,実際には困難であるという姿がうかがえる。

学級規模別傾向(設問11)

 図3−8からみると,1(丸囲み数字)では中規模校はわずかに約10%で,小規模校と比較するとかなり少ないことがわかる。

 このことから,中規模校の教師は小規模校や大規模校の教師よりも「個の特性」を設定することが困難であると考えていることがわかる。

問題点
 ○  学年・学級経営の中で「個の特性を生かす」ことが困難と考えている教師が多く,特に,中規模校の教師にその傾向が強い。
改善の方向
 ○  学年・学級経営の中で「個の特性を生かす」ことが困難と考えられる要因を探り,実施可能な計画を作成する必要がある。

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