研究紀要第82号 「個を生かす学年・学級経営に関する研究 第1年次」 -016/123page

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〈設問13〉 あなたの学年・学級経営では,個の特性が生かされていると思いますか。 (学級担任のみ)

全体傾向(図3−9)
全体傾向(図3−9)

〈設問14〉 上の設問で「生かされてない」「十分生かされているとは言い難い」と答えた方は,どういう理由からですか。 (学級担任のみ)

全体傾向(図3−10)
全体傾向(図3−10)

年代別傾向(図3−11)
年代別傾向(図3−11)

〈 考 察 〉

全体傾向(設問13)
 図3−9からわかるように,1(丸囲み数字)学年・学級で個の特性が生かされているに答えた割合は約11%である。このことから,各学級の生徒の個性が生かされていないことがわかる。

全体傾向(設問14)

 図3−10からわかるように,設問13の2(丸囲み数字)と3(丸囲み数字)に答えた教師の理由として「場の設定が難しい」が約52%と過半数を占めている。次に「時間が十分とれない」の約31%である。

 中学校の教師は教科担任制のため,個々の生徒と接する場と時間が少ない実態がうかがえる。

年代別傾向(設問14)

 図3−11からわかるように,2(丸囲み数字)場の設定では,40代,20代,30代,50代の順になっている。50代では,時間の不足をあげ,他の年代と異なる傾向を示している。20代では,4(丸囲み数字)に13%の回答があり,他の年代に比べ,指導の仕方に困難を感じている教師が多い。

問題点
 ○  学年・学級経営の中で個の特性が十分に生かされていないと考えている。
 ○  個の特性が生かされない理由として,場の設定の困難さと時間の不足をあげる教師が多い。
改善の方向
 ○  学年・学級経営の中で個の特性を生かすための具体的な場と時間の確保が必要である。

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