研究紀要第82号 「個を生かす学年・学級経営に関する研究 第1年次」 -022/123page

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認知的側面と情意的側面の調和

<設問17> 「個を生かす」ために,認知的側面と情意的側面の調和を図るようにしていますか。 学級担任

全体傾向(図4−12)
全体傾向(図4−12)

<設問18> 上の設問で「十分に調和がとれているとは言い難い」「ほとんど調和が図れない」と答えた方は,どういう理由からですか。 (学級担任のみ)

全体傾向(図4−13)
全体傾向(図4−13)

年代別傾向(図4−14)
年代別傾向(図4−14)

< 考 察 >
全体傾向(設問17)

 図4−12からわかるように,1(丸囲み数字)と2(丸囲み数字)を合わせて約92%に達している。ここから,多くの教師は,個を生かすために情意面に目を向けることの大切さについて,十分認識しているといえる。

 しかし,2(丸囲み数字)の回答は73%であり,具体的な指導の難しさを感じている教師も多くいることがわかる。

全体傾向(設問18)

 図4−13からわかるように,2(丸囲み数字)が最も高く,約42%を占めている。次いで,1(丸囲み数字)が約26%になっている。

 このことから,多くの教師は,認知的側面と情意的側面の調和を図る活動のさせ方がわからなく,継続的な指導が困難であると感じていることがわかる。

年代別傾向(設問18)

 図4−14をみると,20代,30代は,1(丸囲み数字)が2(丸囲み数字)より高い割合を占めている。

 ここでは,他の年代に比べて,若い教師ほど,活動のさせ方がわからなく,40代,50代になるほど,継続的指導が困難であると答えている。

問題点
 ○  認知面と情意面の調和を図ろうと心がけているが,その実践が困難な現状にある。
改善の方向
 ○  認知的側面と情意的側面の調和を図るための活動のさせ方や継続的指導についての共通理解を深める必要がある。

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