研究紀要第85号 「事例を通した教育相談の進め方に関する研究 第1年次」 -100/123page

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(2)安全に関すること

 「安全」については,いじめやいじめられのない学校生活が何にもまして基盤になるものと考えられる。ここでは,特に精神的な面での「安全」に関する児童生徒・教師・保護者の意識について分析し,問題点や指導援助の方向性について考察した。

 図1,図2,図3は,児童生徒の学校生活における安心度を見た。

図1 【児童生徒】 いたずらやいじめられることなどなく,安心して学校生活を送っていますか。
図1 【児童生徒】 いたずらやいじめられることなどなく,安心して学校生活を送っていますか。

棒グラフ1 小学生現在棒グラフ2 中学生現在棒グラフ3 高校生現在棒グラフ4 今後

図2 【保護者】 あなたのお子さんは,いたずらやいじめもなく,安心して過ごしていると思いますか。
図2 【保護者】 あなたのお子さんは,いたずらやいじめもなく,安心して過ごしていると思いますか。

棒グラフ1 小学生親棒グラフ2 中学生親棒グラフ3 高校親

図3 【教師】 いじめや,度の過ぎたいたずらがないように,休み時間や放課後なども配慮していますか。
図3 【教師】 いじめや,度の過ぎたいたずらがないように,休み時間や放課後なども配慮していますか。

棒グラフ1 小学生教師棒グラフ2 中学生教師棒グラフ3 高校教師

 図1から,「ときどき不安になる」「毎日が不安である」を合わせると,小学生33%,中学生25%,高硬生16%である。年齢が低いほど不安傾向が強いことが分かる。

 このことについては,図2から見られる通り,保護者の意識も児童生徒とほぼ同じ傾向にある。

 図3から,教師は,「いつもしている」「努めてしている」を合わせると,小学校97%,中学校83%,高等学校63%という結果である。

 小学校の教師が最も配慮しているにもかかわらず,小学生の不安が一番高い。このことは,教師の指導の観点と保護者や児童生徒のニーズの違いなどから受け取り方のずれが考えられる。

 高等学校の「希にしている」「していない」を合わせると,38%にもなるが,これは,高校生がすでにある程度の判断力と自律性を認められた存


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