研究紀要第85号 「事例を通した教育相談の進め方に関する研究 第1年次」 -108/123page
小学生現在 中学生現在 高校生現在 今後
図6から,勉強の仕方が「よくわかっている」「わかっている」を合わせると,小学生73%,中学生48%,高校生35%と,小・中・高等学校と進むにつれて少なくなっていることがわかる。
しかし,今後について見るせ「ぜひわかりたい」「わかりたい」を合わせると,小学生93%,中学生93%,高校生86%となっており,わかりたいというかなり強い願いが分かる。
また,今後に「関心がない」と答えた児童生徒が,小・中・高校生になるにつれて増加傾向にあり,高校生で10%近くになっている。
「勉強の仕方を理解したい」という欲求は,自分をより高めたいという向上心につながる原動力になるものであるから,この欲求を十分に満たされるような指導援助をすることが重要である。
図7から,自分に合った勉強法を個別に気づかせる指導を「希にしている」「していない」という教師を合わせると,小学校43%,中学校40%,高等学校53%である。
これは,児童生徒が勉強法を知りたいと願っていることに対して,個別に指導援助ができないでいる教師が4割を越える。一斉指導にならざるを得ない現状があるにしても,今後の大きな課題である。
図8から,保護者から見た子どもの勉強の仕方の理解の程度は「あまり分かっていない」「分かっていない」を合わせると,小学校60%,中学校63%,高等学校57%となっており,保護者の多くが「子どもは勉強法を理解していない」ととらえていることが分かる。これは,児童生徒が勉強の
図7【教師】 あらゆる機会をとらえて,子ども一人ひとりに,自分にあった勉強法に気づかせていますか。
小学校教師 中学校教師 高校教師
図8【保護者】 あなたのお子さんは,勉強の仕方分かっていると思いますか。
小学校親 中学校親 高校校親