研究紀要第85号 「事例を通した教育相談の進め方に関する研究 第1年次」 -112/123page

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生徒が自分の考えを主張することができないでいることから,指導援助の内容や方法に一層の工夫が必要である。

図6【児童生徒】 友達から悪いことに誘われても,きちんと断ることができますか。
図6【児童生徒】 友達から悪いことに誘われても,きちんと断ることができますか。

棒グラフ1 小学生現在棒グラフ2 中学生現在棒グラフ3 高校生現在棒グラフ4 今後

 図6から,「できる」「場合によってできる」を合わせると,小学生85%,中学生83%,高校生83%である。

 「できる」だけを見ると,小・中・高校生とも40%以下と低いことは,今後の指導援助の課題のひとつとして考えられる。

≪指導援助の方向≫

○ 児童生徒の言動をよく観察し,個に応じて認めたり,賞賛することにより,自己尊重の気持ちを高め,肯定的な「自己像」が確立できるよう援助する。

○ 児童生徒に受け入れられ,感動を引き起こすようなかかわり方を行う。

○ 児童生徒の能力・適性をふまえて,成就感・達成感を得られるような体験の場を意図的に設定する。

○ 仲間を認め,励まし合い,話しやすい雰囲気から,自己主張ができるような学級づくりに努める。

○ 親からも子どもが自信や誇りを持てるような働きかけをするように,保護者との連携を図る。


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