研究紀要第85号 「事例を通した教育相談の進め方に関する研究 第1年次」 -113/123page

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(6)将来への向上に関すること

 

 自己実現を図るためには,児童生徒が自己理解を基に,将来の見通しをもって,向上しようとすることが大切である。ここでは,自己実現に向けての意識と実践の状況について考察した。

図1【児童生徒】 自分をより良くしようと,努力していると思いますか。
図1【児童生徒】 自分をより良くしようと,努力していると思いますか。

棒グラフ1 小学生現在棒グラフ2 中学生現在棒グラフ3 高校生現在棒グラフ4 今後

図2【保護者】 あなたのお子さんは,自分をより良くするために,努力していると思いますか。
図2【保護者】 あなたのお子さんは,自分をより良くするために,努力していると思いますか。

棒グラフ1 小学校親棒グラフ2 中学校親棒グラフ3 高校校親

 図1から,自分をより向上させようと努力している児童生徒は,「いつも努力している」「努力しいる」を合わせると,小学生67%,中学生64%,高校生50%と,小・中・高等学校と進むにつれて低くなっている。これは,自我に目ざめるようになり,進路を決定するなど現実の厳しさの中で,自分を厳しく評価したためとも考えられる。

 今後については,「ぜひそうしたい」「そうしたい」を合せると小・中・高校生共に約90%になる。その反面,少数ではあるが,努力しようという意欲に欠けている児童生徒の意識が問題であろう。

 次に保護者はどうとらえているかを見た。

 図2から,子どもが「よく努力している」「努力している」を合わせると,小学校40%,中学校48%,高等学校42%で,中学生の親が小・高校生の親に比べてやや高くなっている。これは,中学校は進路決定を目前に控えているため,子どもの将来に関心が高いためであろう。

図3【児童生徒】 目標とする人,または尊敬する人を心に決めて,その人のようになろうと努力していますか。
図3【児童生徒】 目標とする人,または尊敬する人を心に決めて,その人のようになろうと努力していますか。

棒グラフ1 小学生現在棒グラフ2 中学生現在棒グラフ3 高校生現在棒グラフ4 今後

 図3から,「あまりしていない」「目標の人はいない」を合わせると,小学生36%,中学生42%,高校生50%と,小・中・高等学校へ進むにつれて高い。今後についても「あまりそうしたくない」


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